C04悩み解決

目やにを繰り返さないために、毎日やっておきたいこと

公開日 2024年12月9日|文=mofuwa編集部

明るい光の中、淡い色のブランケットの上で顔を上げている犬
目やにの予防は、拭く回数を増やすより、目に入ってくるものを減らすほうから考えます。写真:Sonny Vermeer/Pexels

朝いちばんに拭いたはずの目やにが、夕方にはまた同じ場所に出ている。1日2回に増やしても、また出る。拭く回数だけが増えていく——目やにの相談で、いちばん多いのがこの形です。ここで見る場所をひとつ動かします。目やには、目に入ったものを涙が包んで外へ運び出した跡です。だとすれば、予防のためにできることは、拭く側ではなく、目に入ってくる量を減らす側にあります。入ってくる経路は4つあり、そのうち3つは家で変えられます。この記事は、その4つを1日1回の確認に落とし込むまでの手順です。

目やに予防のやり方は、目の外側から決まる

目やにとは、目に入ったほこりや古くなった細胞を、涙と、涙の中の粘りのある成分がまとめて、目の外へ運び出したものです。出ること自体は、体がきちんと働いている証拠です。朝起きたときに目頭に少しだけ付いている、乾いた小さなかたまり。これは毎日出ます。困るのは、量が増えたときと、1日のうちに何度も出るときです。

量が増えているとき、多くの飼い主が最初に増やすのは拭き取りの回数です。ところが、拭いた直後からまた出ます。運び出されたものを片づけているだけで、運び出される元が減っていないからです。ここが、目やにの予防の考え方が分かれるところになります。予防のためにできることは、目そのものに手を加えることではありません。目に入ってくるものを減らすことです。

では、何が入ってくるのか。犬と猫の目の高さは、人の腰よりずっと下にあります。床から30〜60センチのあたり。この高さで動いているものが、そのまま目に入ってきます。経路は次の4つに整理できます。

目に入ってくるものの、4つの経路
経路入ってくるもの家で変えられるか
空気ほこり、花粉、乾いた空気で舞い上がった細かいもの一部だけ。掃除の時間帯と、床の近くの空気の動かし方
その子自身の毛顔まわりの毛先、抜けかけの毛、まぶたのふちに触れている毛変えられる
人が使うものスプレー類の霧、柔軟剤の粉、線香やお香の煙、掃除機の排気変えられる
寝床の繊維毛羽立った布から出る細かい繊維、綿ぼこり変えられる

4つのうち3つは、飼い主の側で変えられます。予防の考え方として、まずここを押さえてください。空気の中のほこりや花粉は完全には減らせませんが、残りの3つは今日から動かせます。目のまわりを拭くのは、この3つに手を回したうえでの後始末です。順番が逆になると、拭く回数だけが増え続けます。

Note猫でも、入ってくる経路は同じです

猫は自分で顔を洗いますが、前足でこすることで、床にあったものを目のまわりへ運んでいる面もあります。寝床の繊維と、床に近い高さで使うスプレー類は、犬と同じように見てください。とくに猫は狭いところや布のあいだで眠るので、寝床の素材が目やにの量に効いてくることがあります。

毎日やっておきたい、入る量を減らす手順

毎日やることは3つです。どれも1分かかりません。ここで大事なのは、3つとも「目のまわりを触らない手順」だということです。目やにの予防は、目に触れる回数を増やさずに組み立てられます。以下の手順は、上から順にやってください。

  1. 1日1回、明るいところで顔まわりの毛を見る

    正面から見て、次に横から見ます。見るのは、まぶたのふちに毛先が触れていないかどうかだけです。目頭の内側、目の上のふさふさした部分、鼻すじの毛。この3か所のどれかが目に触れていれば、その毛はずっと刺激を与え続けています。触れていたら、その日のうちにトリミングサロンへ相談してください。目の近くにハサミを入れるのは危険なので、ご自身では切らないでください。

  2. 寝床の布を、毛羽立たないものに替える

    毛足の長いブランケット、起毛したマット、古くなったタオル。顔をうずめて眠る場所ほど、繊維が目に入ります。目やにが多い子の寝床を触ってみて、手のひらに細かい繊維が付くなら替えどきです。目の細かい平織りの布や、洗濯を繰り返しても毛羽立ちにくいものを選んでください。替えたあとの変化は、だいたい1週間で見えてきます。

  3. その子の目の高さで、スプレー類を使わない

    消臭スプレー、柔軟剤入りの洗濯物をたたむ場所、整髪料、虫よけ、アルコールの霧。人が立って使うものでも、霧は下へ落ちます。使うときは、その子を別の部屋へ移してから。落ちきるまで数分かかると考えてください。線香やお香、キャンドルも同じで、煙は床の近くに溜まります。掃除機の排気も、床すれすれの空気を勢いよく動かします。

  4. 床の近くの空気を、動かす時間を決める

    掃除機をかける、窓を開ける、布団を上げ下ろしする。この3つは、床のほこりをいちばん多く舞い上げます。やる時間をその子の食事や散歩と重ねて、部屋にいない時間にまとめてください。舞い上がったほこりが落ちきるまで、30分ほどみておくと確実です。

  5. 拭き取りは、最後に1回だけ置く

    ここまでの4つをやったうえで、目のまわりの拭き取りを1日1回。こするのではなく、乾いた柔らかい布で押さえて水分を移すだけです。目やにが乾いて固まっているときは、無理に取らないでください。ぬるま湯で湿らせた布を当てて、やわらかくなってから動かします。

この5つのうち、上の4つが予防のためにできることで、いちばん下の1つは後始末です。後始末の回数を増やしても、上の4つは変わりません。逆に上の4つが動くと、後始末の回数は自然に減っていきます。

Point変化は1週間ではなく、2週間で比べてください

寝床を替えた、スプレーの場所を変えた。そのどれもが、翌日に結果として出るものではありません。始めた日と、2週間後の同じ時間の写真を比べてください。同じ場所・同じ明るさで撮るのが条件です。目やにの量は日によって振れるので、1日だけを見ると分かりません。

続かないときのコツは、見る時間を決めること

3つとも簡単なのに、2週間続かない。よくあることです。つまずき方には、はっきりした型があります。

続けるコツは、見る時間を、すでにある行動にくくりつけることです。朝ごはんの器を置く前、散歩から帰って足を拭くとき、夜のブラッシングの最初。どれでも構いませんが、ひとつに決めて動かさないでください。「目やにを見る時間」として独立させると、忙しい日に真っ先に落ちます。

毛の色の話も、コツのひとつとして押さえておいてください。涙や目やにで濡れた状態が続くと、目の下の毛が茶色く変色します。白い毛の子は変色がすぐ分かり、黒や茶の毛の子はほとんど分かりません。色の濃い子は、週に一度、目の下を指で触って湿っていないか確かめてください。見た目ではなく、指で判断します。

毛の色ごとの、見方の切り替え
毛の色気づき方毎日の確認
白・クリーム少量でも目立つ。増えたと感じやすい写真で2週間前と比べる。日ごとの増減で判断しない
茶・グレー変色が進んでから気づく目頭のすぐ下を、明るいところで見る
黒・濃い色見た目ではほぼ分からない週に一度、目の下を指の腹で触って湿りを確かめる
Caution予防のつもりで、目に何かを入れないでください

スプレー類を目のまわりへ直接吹きかける、人用の目薬をさす、コンタクトレンズ用の洗浄液を使う。予防のために毎日さしておくという使い方は、どれも避けてください。目の表面は、家庭で試す場所ではありません。点眼するものは、動物病院で処方されたものを、指示された期間だけ使ってください。

予防では追いつかない目やに

4つの経路のうち3つに手を回して2週間たっても量が変わらない、あるいは途中で急に増えた。このときは、入ってくるものの話ではなくなっています。目やにの予防でできるのは、外から入る量を減らすところまでです。目そのもので何かが起きているときは、ここから先は動物病院の領域になります。

Caution予防を続ける前に、受診を選ぶサイン

片目だけ量が増えた、目やにの色や質が変わった(黄色っぽい、緑がかっている、粘りが強い)、目を開けにくそうにしている、白目が赤い、黒目が白っぽく見える、まぶしがる、前足でこすり続けている、目のまわりが腫れている、元気や食欲が落ちている。どれか1つでも見つかったら、寝床や掃除の時間帯を動かすより先に、動物病院へ連絡してください。4つの経路に手を回して2週間ぶんを比べるやり方は、ここでは使えません。

受診を決めたら、順番として次の3つを用意してください。いつから増えたか、片目か両目か、家で使っているもの(寝床を替えた、スプレーを変えたなども含めて)。2週間ごとに撮っていた写真があれば、それがそのまま経過の記録になります。診察の前に目のまわりをきれいにしてしまうと、目やにの色や質が分からなくなることがあります。拭かずに連れて行ってください。

受診して原因が分かったあとも、4つの経路の話は残ります。目に入ってくるものが減っていれば、目そのものへの負担は少ないままです。予防は、治療の代わりになるものではありません。並べて考えるものではなく、順番が違うものだと思ってください。動物病院で言われたことを優先したうえで、家では入ってくる量を減らす側を続けます。

この記事では、人が使うスプレー類の霧を、目に入ってくる4つの経路のひとつに数えました。だとすれば、顔のそばで使う液も、同じ表に載せて選ぶことになります。mofuwa 目にやさしい涙やけクリーナーが日本食品分析センターで通しているのは、眼刺激性の試験と、清涼飲料水の規格基準の2つです。先のとがったキャップから布へ落とす形なので、顔へ向けて霧を出す動作が要りません。それでも、目の中へ直接入れる使い方は想定されていません。

置き場所は、手順のいちばん下、1日1回の拭き取りのところです。入ってくる4つの経路とは別に、出ていったものが目のまわりに残る、という話があります。残るのは2つで、顔から出る脂が毛に付いたぶんと、その場所で増える菌です。この2つに、01(CLEAN)と02(CARE)が1本ずつ当たります。乾いて固まっている朝は01を含ませた布を当ててやわらかくするところから、何も固まっていない朝は02だけ、という置き方ができます。寝床から持ち込んだ繊維も、口のまわりに付いた汚れも、目元の拭き取りと同じ1回にまとめてください。

4つの経路のうち3つは、今日から動かせます。毎日続けた先で先に減るのは、目やにの量よりも、拭き取りに手を伸ばす回数のほうです。2週間ごとの写真を並べていくと、寝床を替えた週と、スプレーを使う場所を変えた週で、どちらが効いたのかが見えてきます。効いたほうを残して、もう片方は元に戻して構いません。4つ全部を一年中続ける必要はありません。

Product

mofuwa 目にやさしい涙やけクリーナー

mofuwa 目にやさしい涙やけクリーナー

1,870円(税込)

眼刺激性試験をクリアした2剤構成。01(CLEAN)で目やにと涙の跡を浮かせ、02(CARE)で拭いたあとの環境を整えます。

商品ページを見る

よくある質問

空気清浄機を置けば、目やには減りますか?
空気の経路には効きますが、4つのうちの1つです。その子の毛、人が使うもの、寝床の繊維は変わりません。置く場合は、床から30〜60センチの高さの空気を吸える位置に置いてください。人の顔の高さで働くように設計されたものを高い場所に置くと、犬や猫の目の高さの空気はあまり動きません。
目やにが多い子は、顔まわりの毛を短くしたほうがいいですか?
まぶたのふちに毛先が触れているなら、その毛だけ短くする意味があります。全体を短くする必要はありません。切るときはトリミングサロンで、目に毛が当たらない長さにしてもらってください。ご自身で目の近くにハサミを入れるのは、動いた拍子に目を傷つける事故につながります。
子犬や子猫のうちから、やっておくことはありますか?
寝床の素材選びと、スプレー類を使う場所を決めておくことです。どちらも家の側の条件なので、早く決めるほど手間がかかりません。顔まわりを触られることに慣れてもらうのも、この時期にやっておくと後が楽になります。目のまわりを見せてもらう練習を、遊びの延長として1日10秒だけ入れてください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。