C04悩み解決

毛玉はいつ病院へ?家で様子を見ていい範囲

公開日 2024年12月16日|文=mofuwa編集部

明るい部屋のフローリングに立っている、毛の長い小型犬
毛玉で急ぐかどうかは、大きさではなく、その毛玉が止めている動きの数で決まります。写真:Tahir Xəlfəquliyev/Pexels

右の脇に2センチの毛玉ができた子と、背中の真ん中に5センチの毛玉ができた子では、先に手を打ちたいのは前者です。大きさが半分以下でも、脇の毛玉は前足を前へ振り出す動きを毎歩とめます。受診の目安になるのは毛玉の大きさではなく、その毛玉がその子の動きをどれだけ止めているかです。この記事では、毛玉のできた場所ごとに止まる動きを並べて、家で様子を見ていい範囲と、相談したい目安を分けます。

毛玉が、その子のどの動きを止めているか

毛玉は、抜けた毛と生えている毛が絡まって、ひとつの束になったものです。その束は、根元でつながっている毛を内側へ引っぱり続けます。毛玉のあるところは、被毛が短く固定された状態になり、皮膚もその方向へ引かれます。皮膚が引かれれば、その下にある関節や筋肉が動ける幅も、そのぶん狭くなります。受診の目安を決めるのは、この「動ける幅が狭くなったかどうか」です。

毛玉の大きさは、目安になりません。背中の真ん中にできた5センチの毛玉は、その子の動きをほとんど止めません。背中の皮膚は、もともと大きく余っているからです。同じ5センチが脇の下にあれば、前足を振り出すたびに引かれます。止めている動きの量を決めているのは、毛玉の大きさではなく場所のほうです。

Noteブラッシングの回数では決まりません

「毎日ブラッシングしているのに毛玉ができた」ことと、「病院へ行くべきか」は別の話です。手をかけた量は、受診の目安と関係がありません。毎日触っていても、脇の下だけはブラシが入りにくいので、そこだけ残ります。見るのは手をかけた回数ではなく、その毛玉が止めている動きです。

毛玉の場所で、様子見できる範囲が変わる

場所ごとに、止まる動きは違います。脇の毛玉は前足の振り出しを止め、内股の毛玉は座り方を変え、しっぽの付け根の毛玉は排泄の姿勢を変えます。止まる動きが生活に直結しているほど、様子見できる期間は短くなります。下の表を、その子の毛玉がある場所で読んでください。

毛玉の場所と、止まる動き、家で待てる目安
毛玉のある場所止まる動き様子見の目安
脇の下・前足のつけ根前足を前へ振り出す動き。歩幅が狭くなる歩き方が変わっていれば2〜3日以内に相談
内股・後ろ足のつけ根座る動き。後ろ足の開き方、伏せから立つ動き座り方が変わっていれば2〜3日以内に相談
しっぽの付け根・おしりまわり排泄のときに腰を落とす姿勢、しっぽを上げる動き姿勢が変わっていれば、その日のうちに相談
首輪の下・のど頭を下げる動き。食器や床のにおいを嗅ぐ食べ方が変わっていれば2〜3日以内に相談
耳のうしろ・あごの下頭を振る動き、後ろ足でかく動き動きが同じなら2週間まで家で
背中の真ん中・こしの上止める動きが少ない場所です動きが同じなら3週間まで家で

表の右の列は、毛玉に気づいてから数えます。「その日のうち」を置いているのは、しっぽの付け根だけです。ここは排泄のたびに汚れが乗り、汚れたまま毛が締まり続ける場所なので、待つほど扱いにくくなります。逆に背中の真ん中は、3週間かけて少しずつほぐしても構いません。

Point同じ場所に何度もできるときは、期間を短く取ってください

同じ毛玉を3回以上くり返している場所は、上の表より1段階早く相談してください。くり返す場所は、その子が自分で届かない場所か、いつも何かが当たっている場所です。ハーネス、首輪、寝床の縁など、当たっているものが分かれば持っていく話ができます。

動きが変わったかどうかの見分け方は、いつもの3場面

「動きが変わった」を感覚で判断すると、毎回ぶれます。見分け方を3つの場面に固定してください。毛玉に気づいた日と、その2日後、同じ3場面を同じ場所で見ます。

  1. 歩き方|廊下を1往復させて、うしろから見る

    呼んで歩かせ、後ろから左右の前足の出方を見ます。片側だけ歩幅が短い、体が片側へ傾く、前足を外へ回して出す。このどれかがあれば、脇か前足のつけ根で何かが引っかかっています。10秒で足ります。

  2. 座り方|名前を呼んで、いつもの場所で座らせる

    座るまでの時間と、座ったあとの後ろ足の形を見ます。片方の足を投げ出す、腰を落としきらない、座り直しが増える。内股やこしの毛玉が引かれているときに出ます。

  3. 排泄の姿勢|散歩とトイレで、横から一度だけ見る

    腰の落とし方と、しっぽの上がり方を見ます。途中で姿勢を変える、終わったあとに何度も座り直す、おしりを床にこすりつける。しっぽの付け根の毛玉では、ここが最初に変わります。

  4. 3場面のうち、変わったものを数える

    0個なら、毛玉に気づく前と同じです。1個でも変わっていれば、表の目安に沿って相談してください。「なんとなく元気がない」より、この3場面のほうが伝わります。

記憶では比べられません。3場面とも、10秒ずつ動画に残してください。同じ廊下、同じ時刻、同じ角度の3本があれば、2日後に並べて見比べられます。受診することになったとき、この動画はそのまま診察室で見せられます。

Note見えない場所の毛玉は、動きが先に教えます

内股やしっぽの付け根の毛玉は、飼い主の目線からは見えません。先に変わるのは見た目ではなく、座り方と排泄の姿勢のほうです。3場面のどれかが変わっているのに毛玉が見当たらないときは、見えていない側を探してください。

同じ動きが続くなら、家でほぐす手を続けられます

3場面が0個、つまり毛玉に気づく前と動きが同じなら、家で扱える範囲です。ここでの目安は、1回3分・1日1か所。長くやるほど早く終わるわけではありません。嫌がられた時点で、次の日の手が入らなくなります。

  1. 触る前に、3場面をもう一度見る

    ほぐす前に見ておくと、その日にどこまで触ってよいかが決まります。前の日と動きが変わっていたら、その日はほぐさず相談に回してください。

  2. 皮膚の側を手で支えてから、毛先の側を動かす

    毛玉のいちばん皮膚に近いところを、指の腹で押さえます。引っぱられる力を、皮膚ではなく飼い主の手が受けるようにするためです。力をかけるのは根元ではなく、いつも毛先の側から。

  3. ブラッシングは、毛玉の外側から少しずつ

    毛玉の中にいきなりブラシを入れません。外側の、まだほぐれている被毛から順に通していきます。1回で終わらせず、通った分だけで止めてください。

  4. 3分たったら、途中でもやめる

    時計を見て切ります。途中で終えても、その子が嫌がらずに終えた回数のほうが、次の日の手のかけやすさに効きます。

  5. 週に1回、同じ3場面を撮り直す

    毛玉が小さくなっているかより、動きが変わっていないかを見ます。小さくなっていなくても、動きが同じなら家で続けられます。

毛玉は、できてから探すより、毎日通しているほうが早く見つかります。その日に触る1か所には、mofuwa グルーミングスプレーをブラシと毛先の両方へ含ませてから入ってください。乾いた被毛のままブラシを当てると、静電気で毛が立ち、まだ絡んでいない毛が毛玉の側へ寄っていきます。湿った毛は立たないので、外側から順に通していくときに、指の腹が奥まで入ります。舐めても問題のない基準でつくられているので、脇の下や内股のように口が届く場所でも、含ませる量を気にせずに済みます。

Cautionハサミは入れないでください

毛玉の下の皮膚は、毛玉に引かれて持ち上がっています。毛玉だけを切ったつもりで、皮膚を切ってしまう事故が実際に起きています。刈る必要がある毛玉は、トリミングサロンか動物病院にお願いしてください。家で使う道具は、指とブラシまでです。

家で続けられる期間にも上限があります。同じ毛玉に3週間手をかけて小さくならないときは、動きが変わっていなくても一度相談してください。3週間動かないということは、内側で締まりきっているということです。ここから先は、道具と時間の問題ではありません。

様子見の外側に出るサインと、持っていく3つの情報

ここまでは、動きが変わっていない場合の話です。次のサインがあるときは、様子見の目安の外側にあります。毛玉をほぐそうとせず、そのまま受診してください。

Cautionほぐす手を止めて、その日に電話する形

毛玉の下の皮膚が赤い・じくじくしている、においがする、触ると鳴く・振り向いて口を出す、毛玉のまわりが脱毛している、しっぽの付け根の毛玉で排泄の姿勢が変わっている、歩き方や座り方が2日たっても戻らない、毛玉を自分で噛み続けている、食欲や元気が落ちている。この形が出ているときは、ほぐす手をそこで止めて、毛玉の下の皮膚から動物病院で診てもらってください。皮膚が見えないほど広がっている場合も、家でほぐす対象ではありません。

受診が決まったら、伝えることを3つだけ用意してください。いつ気づいたか、どの場所か、3場面のうちどれが変わったか。ここに撮っておいた動画が加われば、診察前の説明はほぼ終わります。毛玉は診察室で触って確かめるものなので、行く前に無理にほぐさないでください。ほぐしかけて途中で締まった状態は、元の状態より扱いにくくなります。

受診したあとも、毛玉ができる速さそのものは変わりません。変えられるのは、次の毛玉に気づくまでの日数です。週に1回、脇の下・内股・しっぽの付け根の3か所だけ、指で通してください。ブラシが届かない場所ばかりなので、指のほうが早く見つかります。ここを続けているかどうかで、次に受診の目安を測ることになるまでの間隔が変わります。

最後に残るのは、週に1回の3か所です。指を通す前に mofuwa グルーミングスプレーをひと吹きしておくと、毛が立たないぶん、脇の下や内股の奥まで指が届きます。毛玉がいくつ減ったかを数えるより、毎日どこまで触れたかを増やしてください。触れている場所が広いほど、次に目安を測ることになるまでの間隔が伸びます。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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よくある質問

換毛期にできた毛玉は、抜けきるまで待っていいですか?
換毛期かどうかで受診の目安は変わりません。見るのは、その毛玉が歩き方・座り方・排泄の姿勢のどれかを変えているかどうかです。動きが変わっていなければ、換毛期のあいだ家でほぐし続けて構いません。ただし換毛期は新しい毛玉ができる速さが上がるので、週に1回の指での確認は場所を決めて続けてください。
毛玉は、動物病院とトリミングサロンのどちらへ行けばいいですか?
皮膚に変化がある場合、触ると痛がる場合、しっぽの付け根で排泄の姿勢が変わっている場合は動物病院です。皮膚に変化がなく動きも変わっていないけれど、家では取りきれないという場合はトリミングサロンで相談してください。判断がつかないときは動物病院を先にしてください。サロンで刈るかどうかは、そのあとでも決められます。
猫の毛玉も、同じ目安で見ていいですか?
止まる動きで見る考え方は同じです。猫の場合は、毛づくろいの姿勢が変わったかどうかが4つ目の場面として加わります。背中や腰まで口が届かなくなる、同じ場所ばかり舐める、といった変化です。猫は毛玉を自分で噛んで引き抜こうとすることがあるため、噛み続けている場合は動きが変わっていなくても相談してください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。