C05犬種・猫種別ケア

スムースダックスフンドと暮らすなら知っておきたい、しっぽまわりの汚れの話

公開日 2024年12月3日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床に、短い毛の犬が落ち着いて座っている
床に座っている時間の長さが、しっぽのつけ根に何が集まるかを決めています。写真:Lum3n/Pexels

スムースダックスフンドが台所の入口で座って待っている時間は、1日ぶんを合計すると30分を超えることがあります。胴が長く、脚が短い。この体つきで腰を下ろすと、体重の多くが後ろへ寄って、お尻としっぽのつけ根がまっすぐ床に着きます。しっぽまわりの汚れを探すとき、最初に手を当てる場所はこのつけ根です。ここに集まってくるものには、正反対の出どころが2つあります。ひとつは、その子の体から出てくる皮脂と、抜けた短い毛。もうひとつは、床の側から毛の根元へ移ってくるほこりや細かい砂です。同じ一か所へ、内側からと外側からの両方から届いている。この記事では、体から出る汚れと床からつく汚れを並べて比べ、今日のスムースダックスフンドのしっぽの汚れがどちらから来たのかを、その場で見分けるところまで書きます。

座ると、しっぽのつけ根が先に床へ着く|スムースダックスフンドの体が作る条件

ダックスフンドという犬種は、地面の下にいる相手を追うために、胴を長く、脚を短く作られてきました。スムースダックスフンドは、そのなかでも被毛がいちばん短い毛質です。1本1本に張りがあって、体に沿って寝ています。胴の長さと脚の短さ、そして短い毛。この3つが重なったところに、しっぽまわりの汚れの話があります。

まず姿勢から見ます。長い胴を短い後ろ脚で支えているので、腰を下ろすと体重が後ろ側へ寄ります。前脚は体を起こしたままなので、床に強く当たっているのはお尻としっぽのつけ根の一帯だけです。脚が長い犬種のように、腰が床から浮いたまま座るということが起きません。座っている時間がそのまま、その一帯が床に押しつけられている時間になります。

次に被毛です。毛の長い犬種では、床と地肌のあいだに毛の層が一枚入ります。その層が押しつぶされて、クッションの役をします。スムースダックスフンドにはその層がありません。毛が短く、寝ているので、床の面にあるものが、毛の表面ではなく毛の根元と地肌の近くまで届きます。ほこりも細かい砂も、毛先で止まらずに下まで入ります。

そのうえで、しっぽのつけ根は体の側から見ても皮脂が集まりやすい場所として知られています。背中の毛の流れは、首からしっぽに向かって下っていきます。ブラッシングで動かした皮脂も、その流れに乗って後ろへ運ばれます。つまりこの一帯は、体から出たものが最後にたどり着く場所であり、同時に床にいちばん強く当たっている場所でもあります。2つの汚れが、同じ面で重なります。

Note汚れやすい犬種、という話ではありません

スムースダックスフンドのしっぽまわりに汚れが集まるのは、体の作りと座る姿勢が重なった結果です。手のかかる犬種だから、という説明にすると、答えは「もっと頻繁に洗う」しか残りません。集まる場所が決まっているのなら、動かせるのは頻度ではなく、そこに何がどれだけの時間留まっているかのほうです。この記事はその向きで書いています。

体から出る汚れと、床からつく汚れ|スムースダックスフンドのしっぽまわりで比較する

同じつけ根に届いている2つの汚れを、同じ項目で並べます。比べるのは量ではなく、どこから来て、どう手ざわりが変わり、どんな日に増えるかです。この2つは、手の入れ方がまったく違います。片方の手を両方に使うと、片方だけがいつまでも残ります。

体から出る汚れは、皮脂と、抜けた短い毛です。スムースダックスフンドの毛は短いぶん、抜けても長い毛のように絡まりません。抜けた毛は皮脂と一緒に地肌の近くに残り、そこで小さくまとまります。指の腹でなでると、しっとりと重い感じで残ります。境目がはっきりせず、つけ根を中心にじわりと広がるのが特徴です。朝、寝床から出てきた直後と、1日の終わりに濃くなります。

床からつく汚れは、ほこり、細かい砂、床に落ちていた自分やほかの子の毛です。こちらは粉っぽく、さらっとしています。境目がはっきりしていて、床に当たっていた面のかたちにそのまま残ります。座り直したときに、線が一本ずれて増えることもあります。散歩から帰ったあと、そして床の掃除をする前に濃くなります。

スムースダックスフンドのしっぽまわりで、2つの汚れがどう違うか
体から出る汚れ床からつく汚れ
出どころ皮脂と、抜けた短い毛ほこり・細かい砂・床の毛
残るかたちつけ根を中心に、じわりと広がる床に当たった面のかたちで、境目が出る
手ざわりしっとりして、指の腹に残る粉っぽく、払うと一度は落ちる
白い布につく色黄みのある薄い色灰色っぽい細かい粒
濃くなる時間寝起きと、1日の終わり散歩のあとと、掃除の前
増える条件気温と湿度が上がる時期、洗う間隔が空いたとき床の掃除の間隔、敷いているものの素材
手を入れる向き毛の流れに沿って、外へ運び出す座る面のほう、つまり床の側を変える
同じつけ根に、2つの向きから汚れが届く スムースダックスフンドのしっぽまわりでは、体の内側から出てくる汚れと、床の側からつく汚れが同じ面で重なります。出どころが逆なので、手の入れ方も逆になります。 量ではなく、出どころで分けて考えます 体から出る汚れ 皮脂と抜けた短い毛 境目がなく、じわりと広がる 指の腹にしっとり残る 動かすのは、毛の側 床からつく汚れ ほこり・細かい砂・落ちた毛 床に当たった面のかたちで残る 粉っぽく、さらっとしている 動かすのは、床の側 拭く手だけで両方を追うと、片方が毎日戻ります
どちらが濃いかで、その日に動かす場所が変わります。

この表でいちばん大きい差は、いちばん下の行です。体から出る汚れは、その子の毛に手を入れて外へ運び出す以外に減らす道がありません。床からつく汚れは逆で、いくらつけ根を拭いても、座った瞬間にまた同じだけつきます。減らせるのは、床の掃除の間隔と、その子がいつも座る面に何を敷いているかのほうです。手を入れる場所が、体と部屋に分かれます。

毎日拭いているのにしっぽまわりの汚れが変わらない、というときは、床から来ているほうを体の側の手で追いかけていることがあります。逆に、床をこまめに掃除しているのに手ざわりが戻らないときは、体から出ているほうが残っています。スムースダックスフンドのしっぽの汚れは、まず出どころを分けてから手を選ぶ。順番はここからです。

白い布をつけ根に当てる|スムースダックスフンドの、しっぽの汚れの見分け方

出どころを分ける道具は、白い布1枚で足ります。特別なものは要りません。見分け方の中心は、体につく跡と、床につく跡を同じ日に並べて比べることです。片方だけを見ても濃いか薄いかしか分からないので、必ず2枚とります。次の順で回してください。

  1. しっぽのつけ根に、乾いた白い布を当てて3秒押さえる

    こすらず、当てて待つだけです。こするとその場の汚れを広げてしまい、跡が読めなくなります。スムースダックスフンドは毛が短いので、押さえるだけで布が地肌の近くまで届きます。押さえた場所を覚えておいてください。

  2. 同じ布を、毛の流れに沿ってつけ根から先へ一度だけ引く

    往復させないでください。1回だけ引いて、布を離します。押さえた跡と、引いた跡の2つが1枚の布に並びます。押さえた跡のほうが濃ければ地肌の近くに、引いた跡のほうが濃ければ毛の表面に、汚れがあります。

  3. その子がいつも座っている床の面を、布の別のところで拭く

    寝床ではなく、待っているときに座る場所です。台所の入口、ソファの前、玄関のたたきの手前。座る場所が2か所以上あるなら、2か所ぶんとってください。ここでの跡が、その子のしっぽまわりに毎回つきに来ているものです。

  4. 2つの跡を、明るいところで並べて見る

    窓のそばか、白い紙の上に置きます。色と粒の大きさを見てください。床の跡と体の跡がよく似ているなら、その日の汚れは床から来ています。体の跡だけが黄みを帯びていて、床の跡が灰色なら、体から出ているほうが濃い日です。

布の跡の読み方と、その日に動かす場所
布に出た跡その日に動かすところ
体の跡が黄みを帯び、床の跡は薄い毛の側。つけ根の毛を外へ運び出します
体の跡と床の跡が、よく似た灰色床の側。座る面と掃除の間隔を変えます
押さえた跡が濃く、引いた跡が薄い地肌の近くに残っています。毛を分けてから手を入れます
どちらの跡もほとんどつかないその日は手を入れなくて構いません
Point確かめる日は、床の掃除をする前に

掃除の直後にとると、床の跡はほとんどつきません。それを見て「床からは来ていない」と読んでしまうと、翌日からの手が逆になります。いつもどおりの床で、いつもどおり座ったあとにとってください。週に一度、同じ曜日の同じ時間に決めておくと、季節でどう動くかも見えるようになります。スムースダックスフンドは毛が短く、汚れが見た目に出にくいので、この記録が手ざわりの記憶より正確です。

拭くのが先か、座る面を変えるのが先か|どっちから手を付けるか

跡が読めたら、次は順番です。両方に同時に手を出すと、どちらが効いたのか分からなくなります。1週間ずつ動かして、次の週に布の跡がどう変わったかで確かめてください。決め方は3つに分かれます。

  1. 床から来ているほうが濃い日は、座る面から手を付ける

    つけ根を拭くのは後回しにして、その子がいつも座る場所に、洗える薄手の敷きものを1枚置きます。厚いマットではなく、こまめに洗い替えできるものにしてください。敷きものが増えるほど掃除の間隔が空いてしまい、置いた意味がなくなります。1週間、そのままにして、週末にもう一度布をとります。跡が薄くなっていれば、その子のしっぽまわりの汚れは床から来ていたということです。

  2. 体から来ているほうが濃い日は、つけ根の毛を外へ運ぶ

    こするのではなく、運び出します。指で毛を少し分けて地肌を出し、毛の流れに沿って、つけ根から先へ向かって一方向になでます。往復させると、いま外へ出しかけたものをまた根元へ戻すことになります。スムースダックスフンドは毛が短いので、1か所につき数回で足ります。1日30秒で構いません。時間より、向きのほうが結果を決めます。

  3. どちらも同じくらいの日は、床、体の順に固定する

    迷う日は毎回この順にします。先に床側を整えてから、体側に手を入れる。逆にすると、拭いたそばから床のものがついて、拭いた手ごたえだけが消えます。順番を固定してしまえば、その日に判断することが1つ減ります。続くかどうかは、たいていここで決まります。

動かす順番と、変化を確かめる間隔
動かすもの変えること確かめる間隔
床の側座る面に薄い敷きものを1枚。洗い替えできるもの1週間後に布をとる
体の側つけ根の毛を、流れに沿って一方向へ運ぶ3日後に手ざわりを見る
両方床を先、体をあとに固定する2週間後に跡を並べる

洗う回数を増やす方向へは寄せないでください。しっぽまわりだけを洗いたくなる場所ですが、洗う回数を増やすと、皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減ります。そのあと乾ききるまでのあいだ、つけ根はまた床に着きます。スムースダックスフンドは毛が短く、乾くのは早いほうですが、それでも座る面が濡れていれば汚れは移ります。動かす順番としては、洗う回数より先に、床と毛の運び出しのほうです。

毎日きれいにしておきたいつけ根には、グルーミングスプレーを使います。つけ根へ直接吹きかけず、布に含ませてから、毛の流れに沿って一方向になでるように当ててください。余分な皮脂と油が乳化して落ちるので、皮脂と一緒に小さくまとまっていた短い抜け毛が、毛の面をすべって外へ出ていきます。スプレーするだけなので、1日30秒の運び出しにそのまま足せます。舐めても問題のない基準でつくられているので、しっぽのつけ根という口が届く場所でも量を気にしなくて構いません。グルーミングスプレーを使ったあとは、その面を乾かしてから床に座らせてください。

mofuwaグルーミングスプレーを日常のケアとして使用してもらうことにより、毛玉予防や被毛を清潔に保つことができます。スプレーしてブラッシングするだけなので、体力低下によりなかなかシャンプーができないシニア犬やシャンプーが苦手な猫ちゃんなどにもおすすめです。清涼飲料水の基準をクリアしているという安全性も高く評価できるポイントです。

近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※実際にお使いいただいている獣医師のご感想です。本記事の監修を受けたものではありません。
Cautionつけ根をこすって落とそうとしないでください

しっぽのつけ根は、座るたびに床に当たっている面です。そこへ力を入れてこすると、汚れが落ちる前に、地肌のほうが先に赤くなります。スムースダックスフンドは毛が短く、こすった力が地肌にそのまま届きます。1回で落としきろうとせず、毎日少しずつ外へ運ぶほうを選んでください。嫌がる、体をひねって逃げる、声を出すというときは、その場で手を止めてください。

座る面を変えても戻るときは、しっぽまわりの汚れの話では終わりません

ここまでは、体の作りと座る姿勢で説明のつく汚れの話でした。床の側を変え、毛を運び出す手も続けているのに、同じ場所が数日で戻ってくるときは、別の見方をしてください。次のような変わり方は、掃除や拭き方の話として片づけないほうが安全です。

Caution拭いた直後にもにおいが残るようになったとき

つけ根の地肌が赤い、じくじくしている、拭いてもにおいが残る、触ると痛がる、同じ場所を舐め続けている、毛が抜けて地肌が広く見えている、元気や食欲が落ちている。これらが出ているときは、拭く回数を増やすより先に、動物病院で地肌の側を見てもらってください。座るたびに床へ当たる場所なので、変化があるときは床に着けずに休ませる時間が要ります。白い布に同じ跡が何日続いているかを数えて、そのまま伝えてください。

相談に行く前に、白い布の跡、いつも座っている場所、床側を変えた日の3つをメモしてください。この3つがそろっていると、体の作りで説明のつく汚れなのか、そうでないのかを、その場で切り分けてもらえます。前の晩に念入りに拭いてから連れて行くと、もとの状態が分からなくなります。気づいた日のまま連れて行ってください。

スムースダックスフンドと暮らすうえで、座ったときにしっぽのつけ根が床へ着くこと自体は変えられません。胴が長く脚が短いのは、この犬種が地面の下の仕事のためにそなえた作りだからです。動かせるのは、その面に何がどれだけの時間留まっているかのほうです。体から出る汚れと床からつく汚れを分けて、床を先に、毛をあとに。白い布の跡は、今日からでもとれます。スムースダックスフンドのしっぽまわりの汚れで動かせるのは、この2つです。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

商品ページを見る

よくある質問

スムースダックスフンドのしっぽまわりは、毎日拭いたほうがいいですか?
毎日でなくて構いません。拭く回数より、その日の汚れがどちらから来ているかのほうが先です。床から来ているなら、拭く回数を増やしても座った瞬間に同じだけつきます。白い布で体と床の跡を並べて、床側が濃い日は座る面を、体側が濃い日は毛の運び出しを動かしてください。
しっぽのつけ根だけ、部分的に洗ってもいいですか?
洗うこと自体は選択肢のひとつですが、回数を増やす方向へは寄せないでください。皮脂と一緒に地肌のうるおいまで減り、乾くまでのあいだにまた床へ着きます。洗ったあとは、その面が乾いてから座らせてください。洗う日と洗う日のあいだは、布に含ませたグルーミングスプレーで毛の流れに沿ってなでるほうが続きます。
毛が短いのに、汚れているかどうかが目で分かりません。どこを見ればいいですか?
スムースダックスフンドは被毛が短く体に沿っているので、汚れが毛の表面に浮きません。目ではなく、指の腹の手ざわりと白い布の跡で見てください。押さえた跡が濃ければ地肌の近く、引いた跡が濃ければ毛の表面です。週に一度、同じ曜日にとると、季節で動く量も分かるようになります。

掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。