C09シーン別・暮らし
防災と避難を楽にする、敏感肌の子と暮らす人の毎日の習慣
防災の袋を詰め直した日曜、うちの子のぶんとして入れられたのは、水とフードとリードの3つだけでした。毎日使っているケア用品を袋に入れると、その1本は今日から家の棚に無くなります。敏感肌の子と暮らす家では、そこで手が止まりました。合うものにたどり着くまでに半年かかっていて、代わりが利かないからです。ペットの防災の記事を読むと、たいてい持ち出す物のリストが並びます。ただ、うちで詰まったのはリストの中身ではなく、毎日使っているたった1本を袋へ移せるかどうかのほうでした。この記事は、その1本をどう扱ったかという話です。
袋に入れた1本が、その日から棚に無くなる|敏感肌の子と暮らす人のペット防災の経験
その日曜にやったことを、順番に書きます。押し入れから袋を出して、床に全部並べました。人のぶんは、水、非常食、モバイルバッテリー、常備薬、着替え。ここまでは去年のまま使えました。うちの子のぶんとして新しく入れられたのは、水のボトルが2本、フードを3日ぶん、予備のリードが1本。この3つだけです。そのあと、居間の棚の前で20分ほど立っていました。
棚には、毎日使っているものが並んでいます。散歩から帰ったあとに足のまわりを拭くのに使うもの、寝る前に背中を一往復させるのに使うもの。そのうちの1本を袋へ入れれば、防災の準備としては正しいはずです。ただ、入れた瞬間に、その1本は今日から家の棚に無くなります。明日の帰宅後に使うものが、袋の中に移っただけになる。だから入れられませんでした。
うちの子は肌が敏感で、触るものを変えると次の日に体のどこかが赤くなることが何度かありました。今使っているものにたどり着くまでに、半年ほどかかっています。合うものを1つ見つけるのに半年かかった家では、その1本の代わりは、家の中のどこにもありません。敏感肌の子と暮らす人が防災の準備でつまずくのは、たぶんここです。持ち物の数ではなく、毎日と備えが同じ1本を取り合うことのほうです。
- 体を拭くのに使うもの:ふだんの1種類しか使えないので、量ではなく種類で決まっています
- 足のまわりに使うもの:帰宅後に毎日使うため、袋へ入れるといちばん早く困ります
- 寝床に敷いている布:洗剤も柔軟剤も、いま使っている組み合わせで固定しています
- 食器と水の器:素材を変えたときに口のまわりが赤くなったので、同じものを使い続けています
- フード:銘柄が決まっていて、同じものが手に入るとは限りません
- 床を拭くもの:その子が寝転がる面なので、室内で使うものも1つに決めています
水とフードと排せつ用の袋を数えるところは、どの家でも同じように役に立ちます。ただ、敏感肌の子と暮らす家では、リストの下のほうにある「ふだんのケア用品」の行だけが、他の行と性質が違います。他の行は多めに入れておけば足りますが、この行だけは、入れると毎日のほうが止まります。防災の記事にこの行の扱いが書かれていないのは、多くの家では代わりが利くからです。
合うものが1つに決まるまで、何か月もかかっている|敏感肌でペットの防災が「代わり」で解けない理由
ペットの防災の話は、たいてい「何日ぶん」という量で組み立てられています。水は1日どれだけ、フードは1食どれだけ、それを日数で掛ける。量で決まるものは、多めに買っておけば備えになります。期限が切れたら入れ替えればいいので、家の側の毎日とぶつかりません。ここまでは、敏感肌の子と暮らしていても同じように進みます。
つまずくのは、量では決まらない行に来たときです。体を拭くもの、毎日の室内のケアに使うもの、寝床の布。これらは「何日ぶん」ではなく「どれか1種類」で決まっています。そして、その1種類は、探すのに時間がかかっています。何度か試して、合わないものを外して、残った1つ。半年から1年かけて残った1本を、袋の中で1年寝かせるという選択が、どうしてもできませんでした。
| 袋に入れるもの | 何で決まるか | 敏感肌の子と暮らす家ではどうなるか |
|---|---|---|
| 水 | 頭数と日数 | 多めに入れておけば足ります |
| フード | 1食ぶん×日数 | 銘柄は決まっていますが、量として数えられます |
| 食器・リード・首輪 | 頭数ぶん | 予備を1つ買えば、毎日のほうは止まりません |
| 排せつ用の袋 | 1日の回数×日数 | 多めに入れておけば足ります |
| 体を拭くもの | 種類(1つだけ) | 毎日使っている1本と同じものになります |
| 毎日のケア用品 | 種類(1つだけ) | 半年かけて絞り込んだ1本が、そのまま備えの1本になります |
ペットの防災を説明したページでこの区別に触れているものは、あまり見かけません。この表を作ってから、避難先で手に入るものをその場で当てはめる、という考え方を外しました。その場で手に入るものが合うかどうかは、使ってみないと分からないからです。ふだんと違う場所で、ふだんと違う空気とにおいの中にいて、そこへ初めて触れるものを足す。敏感肌の子にとっては、確かめる条件がいちばん悪い日になります。落ち着かない場所で赤みが出たとき、場所のせいなのか、初めて使ったもののせいなのかを切り分けられません。
もう一つ、代わりを見つけておく作戦には、続かないという弱点があります。今のうちに候補を2つ3つ試しておこう、と考えると、その試すこと自体が、敏感肌の子にとっては手数の追加になります。触る回数そのものが条件になる子では、備えのための試用が、毎日の側の負担に変わってしまう。だから、家でできる防災としては、試す方向ではなく、いま合っているものを切らさない方向を選びました。
余分の1本を、袋ではなく棚の奥に置く|毎日を止めないペットの防災の考え方
やったことは、とても単純です。同じものを、もう1本買いました。それだけです。新しいほうを防災の袋に入れて、いま使いかけのほうを棚に残す。棚のほうが半分まで減ったら、次の1本を買う。買った日に、袋の中身と棚の中身を入れ替える。これで、袋には常に新しいほうが入っていて、毎日のケアは1日も止まりません。
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毎日使っているもののうち、1つだけを選ぶ
全部を2本ずつにすると置き場所も費用も増えます。選ぶのは、その子に合うものを見つけるのにいちばん時間がかかった1つです。うちの場合は、帰宅後に足のまわりと背中に使っている1本でした。他のものは、手に入らない数日があっても、その数日だけ間を空ければ済みます。
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同じものをもう1本買って、新しいほうを袋へ入れる
封を切らずにそのまま袋へ入れます。ここで、袋に入れる前に一度使ってみる必要はありません。棚にあるものと同じものなので、確かめることがないからです。買った日を袋の外側にメモしておくと、次に開けたときに何か月たったかが分かります。
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棚のほうが半分になった日に、次の1本を買う
空になってからではなく、半分になった日を買い足しの合図にします。空になってから買うと、届くまでの数日を袋の1本で埋めることになり、袋が空になります。半分で買えば、家に置いてあるものが2本を下回りません。残量は、棚の前で持ち上げれば分かる程度で足ります。
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3か月に1回、袋の1本と棚の1本を入れ替える
袋の中で長く置いたままにしないための入れ替えです。新しく買ったほうを袋へ入れて、袋から出したほうを棚に置いて毎日使う。入れ替えるのは1本だけなので、袋を全部出す必要がありません。ここが、年に1回まとめて詰め直していた頃といちばん違うところでした。
この回し方には、ペットの防災のための特別な作業がありません。やっているのは、買うタイミングを「空になったら」から「半分になったら」へずらしただけです。敏感肌の子と暮らしていると、そもそも同じものを買い続けているので、そこに1本ぶんの余裕を持たせるだけで、備えの側が勝手に埋まります。防災用品を新しく増やすのではなく、いまの在庫の持ち方を変える。これなら、毎日の手数は1つも増えません。
備えの点検を「思い出したときにやる」形にすると、1年たっても開けないままになります。帰宅後に足のまわりを拭く時間に、棚の残量を見る動作をつなげてしまうほうが続きます。棚から1本取って、使って、戻すときに、重さで残りが分かる。半分を切っていたら、その場で注文する。室内で毎日通る場所に置いておくと、この習慣は1週間ほどで自動になります。曜日を決めたり、カレンダーに書いたりする必要はありませんでした。
切らさない運用に替えた1年で、ペットの防災に使う時間が減りました|敏感肌の毎日に出た変化
1年やってみて、いちばん変わったのは持ち物の数ではありませんでした。袋を詰め直すのにかけていた時間のほうです。以前は、年に1回、袋の中身を全部床に並べて、期限を見て、入れ替えて、また詰めるという作業をしていました。1時間では終わりません。いまは3か月に1回、1本を入れ替えるだけです。1回10分もかかりません。
| 以前 | 1年続けたあと | |
|---|---|---|
| 袋を開けて中身を見た回数 | 年に1回。9月ごろに思い出して開ける | 3か月に1回。入れ替えのときに自然に開く |
| ケア用品を切らした回数 | 年に2回ほど。買い足しを忘れて数日空く | 0回。半分で買うので家に2本を下回らない |
| 袋の詰め直しにかけた時間 | 1回1時間以上 | 1回10分。触るのは1本だけ |
| 外泊のときに持っていくもの | 毎回、何を持つか考え直していた | 棚の1本をそのまま持つ。考える時間がゼロになった |
| ふだんの手数 | 変わらない | 変わらない。触る回数は増えていない |
予想していなかった変化が1つありました。2泊の帰省や、動物病院の日をはさむ外出のときに、持っていくものを迷わなくなったことです。棚にあるほうを持って出て、帰ってきたら棚に戻す。袋のほうは触りません。防災のためにやったことが、避難とは関係のないふだんの外出でそのまま効きました。敏感肌の子と暮らしていると、外泊のたびに「向こうで何を使うか」を考えていたので、この時間が消えたのは大きかったです。
帰宅後に足のまわりを拭くのは、そこが家に上がって最初に床につく場所だからです。今日どこを歩いてきたかを覚えているのは、リードを持っていた側で、その子ではありません。棚に置いているのは mofuwa スキンケアミストです。中身は電解水100%で、アルコールも香料も防腐剤も入っていません。合うものを半年かけて1つに絞った家にとっては、成分の欄が短いことが、そのまま毎年選び直さなくていい理由になります。袋に入れているほうも、封を切っていないだけで中身は棚のものと同じです。避難した先で初めて触れるものが1つも増えない、という一点のために、同じものを2本置いています。帰宅後に足のまわりを一往復、寝る前に背中を毛の流れに沿って一往復。使う場所も回数も、備える前と1つも変えていません。
最後に、切り分けておきたいことがあります。いつもと同じものを使っているのに赤みが出る、同じ場所をなめ続けている、拭いたあと半日で戻る、地肌の色が前と違う。こうした変わり方は、備えの話でも、使っているものの話でもありません。室内の湿度や寝床の布、季節の変わり目が重なっていることもあります。いずれにしても、家でできる範囲を超えているので、拭き取りの回数を増やす前に動物病院にご相談ください。敏感肌の子と暮らしていると、原因の候補が多くて自分では絞れません。迷ったときは、早いほうを選んで構いません。
ペットの防災というと、何を買い足すかという話になりがちです。うちの場合、買い足したのは、いつも買っているものの2本目だけでした。備えとは、代わりを見つけておくことではなく、決まったものを切らさないことだった。合うものを探すのに何か月もかかった人ほど、この形は噛み合うと思います。棚の奥に1本置いて、半分で買い足して、3か月に1回入れ替える。毎日の習慣を1つも変えずに、袋の中身だけが新しくなっていきます。
Product
mofuwa スキンケアミスト
200ml / 3,300円(税込)
アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。
商品ページを見る本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
