C14トリマー/獣医師視点
足腰が弱った子のシャンプーをどう組み立てるか
足腰の状態がいちばん正直に出るのは、ドライヤーを当ててから2分か3分たったあたりです。それまで左右に体重を移していた後ろ足の踏み替えが止まり、片側に体を預けたまま動かなくなります。シャンプーの負担は、洗う工程よりも乾かす工程に集まっています。足腰が弱い犬では、その偏りがさらに大きくなります。この記事では、立っている合計時間の数えかた、乾き終わる時刻から逆算する組み立て、その日に打ち切る合図、そしてタオルの枚数で残す記録までを順に書いていきます。
乾かす途中で、後ろ足の踏み替えが止まる|足腰が弱い犬のシャンプーで先に限界が来る理由
ドライヤーを当ててから2分か3分たったころ、後ろ足の踏み替えが止まります。それまで左右に体重を移していた子が、片側に体を預けたまま動かなくなる瞬間です。トリミングの現場でいちばん見られているのは、洗っている最中の様子ではなく、この乾かす途中の数十秒です。洗うあいだは人の手が体に触れている時間が長く、支えられているぶん限界が見えにくいからです。乾かす工程に入って、手が体から離れる時間が増えてからのほうが、足腰の状態は正直に出ます。
足腰が弱い犬のシャンプーで先に限界が来る理由は、工程ごとの時間の差にあります。洗う時間は5分から10分ですが、乾かす時間は20分から40分かかります。立っている時間の大半は、乾かす側にあります。洗うところだけを速くしても、合計はほとんど縮みません。逆に乾かす時間を10分削れば、その子が立っている時間はまるごと10分短くなります。
| 工程 | かかる時間の目安 | その子がしていること | 足腰にかかるもの |
|---|---|---|---|
| 浴室へ移動する | 1〜2分 | 滑りやすい床を歩く | 踏み出しの一歩がいちばん重い |
| 濡らす | 2〜3分 | 立ったまま水を受ける | 前足の側に体重が寄る |
| 洗う | 5〜10分 | 人の手に支えられている | 支えがあるぶん軽い |
| すすぐ | 3〜5分 | 立ったまま待つ | 後ろ足が震えはじめる |
| 乾かす | 20〜40分 | 音と風のなかで立つ | 踏み替えが止まる |
表の下の2行で、その日の組み立ては決まります。洗い方を工夫する前に、すすぎと乾かしの分数を数えるほうが先です。現場で時計を見ている人がいるのは、几帳面だからではありません。踏み替えが止まった時刻を覚えておくと、次に洗う日の組み立てが変わるからです。足腰が弱い犬では、この分数が月ごとに動いていきます。
立っている合計時間で数え直す|足腰が弱い犬のシャンプーを終わりから組む考え方
組み立てを変えるときは、終わりから数えます。乾き終わる時刻を先に決めて、そこから逆算して洗う範囲を決める。これが、足腰が弱い犬のシャンプーを家で続けるときの考え方です。頭から順に進めていくと、乾かす工程に入ったときに残り時間が読めません。終わりから組めば、足りなくなるのは洗う範囲のほうになり、そこは削れます。
逆算すると、削る順番が見えてきます。最初に削るのは乾かす時間、次にすすぎの回数、最後に洗う範囲です。洗う範囲を最初に削る人が多いのですが、それだと汚れが残って、翌週の負担が増えます。乾かす時間は、擦る量と泡の量を減らせば自然に短くなります。泡立てるのが大変だという声は、じつは乾かす時間の話につながっています。泡が多いほどすすぎが伸び、すすぎが伸びるほど毛に水が残り、乾かす時間が伸びるからです。
その日にどこまでやるかは、2つの手ごたえで決めます。1つは体を預けてくる重さ、もう1つはドライヤーの音に対する耳の動きです。支えている手に重さが乗ってきたら、立っていられる時間はもう限られています。音のほうへ耳が向かなくなったときは、緊張が抜けたのではなく、それ以上反応する余裕が残っていない場合があります。
- 体を預けてくる:支えている手に重さが乗ったら、立っていられるのは残り5分と見ます
- 後ろ足の踏み替えが止まる:左右に体重を移す動きが消えたら、乾かす工程を切り上げます
- 音のほうへ耳が向かなくなる:ドライヤーの音に反応が返らなくなったら、風を止めてタオルに替えます
- 足先が冷たいまま:乾かしているのに足先が冷えているときは、体の芯まで冷えています
浸かる形に変えると、擦る時間が消える|足腰が弱い犬のシャンプーで最初に出る変化
時間を削る道は2つあります。速く洗うか、擦る工程そのものをなくすか。前者は人の腕の話で、後者は形の話です。足腰が弱い犬のシャンプーで最初に出る変化は、形を変えたときのほうが大きくなります。擦るという工程は、地肌まで泡を届かせるためにあります。被毛をかき分けて手を動かしている時間が、そのままその子の立っている時間になっています。
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乾き終わる時刻を決める
寝る時刻の1時間前に乾き終わるよう、逆算して始めます。夜に持ち込むと、途中で切り上げる判断ができなくなります。
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お湯に溶かしてから入れる
先にお湯へ溶かしておけば、入ってから泡立てる手順が要りません。立っている時間がそのぶん消えます。
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浸かっているあいだは手を動かさない
擦らずに、支える手だけを体に当てておきます。かき分けないので、毛の流れも乱れません。
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タオルで水を吸ってから風を当てる
タオルを2枚使って水を吸うと、乾かす時間が目に見えて縮みます。音に当たっている時間も、そのぶん短くなります。
この形に合うのが mofuwa 入浴シャンプーです。お湯に溶かして、そのお湯そのものを洗浄液にします。浸かるだけで全身が均一に浸るので、被毛をかき分けて擦る工程が要りません。擦らないぶん物理的な刺激がなく、被毛が厚い子でも地肌まで届きます。抗炎症作用のある天然成分と保湿成分が入っているため、あとからトリートメントを重ねる手順も省けます。すすぎが軽く済むので、浴室にいる時間そのものが短くなります。
入浴シャンプーは、洗う日と洗う日のあいだにも使えます。桶にお湯を張って溶かし、散歩から帰って家に入る前に足だけ洗う、という使い方をしている飼い主もいます。間の日に足先だけ済ませておくと、全身を洗う日に落とすものが減り、洗う範囲そのものが小さくなります。大容量なので、足だけの日に使っても減りが気になりません。人の介護の現場で使われている例もあります。
実際にお使いいただいている獣医師の近藤竜太先生から、入浴シャンプーについて次のコメントをいただいています。
「お風呂に浸かるだけで汚れを落とし保湿もできる、素晴らしい商品だと思います。楽にシャンプーできるので、足腰が弱って長時間立てないシニア犬や多頭飼いの方にもおすすめです。散歩後の足先やお尻周りなどの部分洗いにも使え、大容量でコスパも良く使い勝手の良い商品だと思います。」
近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※いずれも、実際にお使いいただいている獣医師のご感想で、本記事の監修を受けたものではありません。
踏み替えが止まるまでの分数が、週ごとに短くなっている。片側にばかり体を預ける。立ち上がるときの一歩目が出るまでが長くなった。洗った翌日に、いつもより長く寝ている。こうした変化は、シャンプーの組み立てで扱える範囲の外にあります。踏み替えが止まるまでの分数と、気づいた日、左右どちらに寄っているかを紙に書いて、動物病院で診てもらってください。そのうえで、家では間の日の足洗いを同じ手順で続けられます。
タオルの枚数が、記録の代わりになる|足腰が弱い犬のシャンプーで積み上がる経験
記録は、使ったタオルの枚数で足ります。2枚で済んだ日と、4枚必要だった日の差が、そのまま乾かす時間の差になっています。分数を測るのは面倒でも、枚数は洗濯するときに自然に分かります。1か月ためると、枚数が増えた週と減った週が見えてきます。増えた週には、たいてい理由があります。
| 枚数の動き | 考えられること | 翌月やること |
|---|---|---|
| だんだん増えている | 毛が乾きにくくなってきた | 浸かる時間を1分短くして、吸う工程を増やす |
| 雨の週だけ増える | 部屋の湿度で乾きが遅い | 風呂上がりに窓を開けるか、除湿を入れる |
| 洗う日の翌週だけ減る | 間の日の足洗いが働いている | 足洗いの回数をそのまま続ける |
| 枚数は同じでも時間が伸びた | 立っている時間が長くなっている | 乾かす範囲を上半身と下半身で2日に分ける |
1か月続けると、はっきり変わることが1つあります。音を出している時間が短くなることです。ドライヤーの音は、足腰が弱い犬にとって、風や熱より先にこたえる負担です。タオルで吸う工程を増やして、風を当てる時間が10分縮めば、音に当たっている時間も10分縮みます。洗う回数を減らさなくても、その子が耐えている時間だけが減っていきます。
次に洗う日は、乾き終わる時刻だけ先に決めてください。そこから逆算すれば、洗う範囲は自然に決まります。足腰が弱い犬のシャンプーは、洗い方よりも終わりの時刻で決まります。
Product
mofuwa 入浴シャンプー
400ml / 3,410円(税込)
浸かるだけで洗える入浴タイプ。「泡立て・ごしごし・すすぎ」の3手間を省けるので、高齢のペット・大型犬・多頭飼いのご家庭に向いています。
商品ページを見る掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
