C14トリマー/獣医師視点

浸かるだけで洗える、という発想への評価

公開日 2025年6月1日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色の床で、落ち着いて伏せている金色の毛の犬
浸かるだけで足りるかどうかは、湯に入れて30秒後の毛の根元で分かれます。写真:3194556/Pixabay

湯に入れて30秒たったところで、毛をかき分けずに根元を指で押すと、浸かるだけで足りる子かどうかが分かります。湯が根元まで下りている子は、指先が地肌に触れた瞬間に濡れています。下りていない子は、表面だけが重くなって、指先が乾いたまま戻ってきます。シャンプーの種類を選ぶ話は、この30秒のあとに来ます。浸かるだけという形を評価できるかどうかは、湯がどこまで届いたかで決まります。

湯に入れて30秒後の、毛の根元を押す|浸かるだけで足りるかどうかの見分け方

浸かるだけで洗えるかどうかは、湯に入れて30秒たった時点の、毛の根元で判断します。指を1本だけ立てて、かき分けずに毛の流れに沿って押し込みます。地肌に触れた指先が濡れていれば、湯は根元まで下りています。表面だけが重くなって、指先が乾いたまま戻ってくるなら、下りていません。シャンプーの種類を選ぶ話は、この30秒のあとに来ます。湯が届いていないまま商品を替えても、届かないという事実のほうは動きません。浸かるだけという形の評価は、ここから始まります。

シャンプーの泡で地肌まで届かせているのは、洗浄成分ではなく手です。被毛をかき分けて、指の腹で擦って、はじめて泡が根元に触れます。この工程があるあいだ、その子は動けません。擦っている時間は、洗っている時間というより、じっと待っている時間です。浸かるだけという形が評価されるのは、この手の仕事を湯の側へ渡せるかどうかにかかっています。だから見るのは腕ではなく、秒数のほうです。

湯に入れて30秒後、指先が濡れているかどうかで分かれる
30秒後の指先被毛の側で起きていることその回の組み方
根元まで濡れている湯が毛のあいだを下りきっている浸かるだけで終わらせて、擦らない
半分ほど湿っている下毛の途中で湯が止まっている浸かる時間を30秒延ばして、もう一度押す
表面だけが重い毛の油が湯をはじいている汚れの多い1か所だけ、手を残す
乾いたまま戻る毛が寝て、湯の通り道ができていない浸かるだけにせず、シャンプーで洗う面を決める

根元まで下りるのが30秒か90秒か|浸かるだけにしていい目安と、手を残す目安

秒数には、その子ごとの決まった値があります。短い毛の子は30秒で根元まで下りますが、下毛の厚い子は60秒たっても背中の真ん中が乾いています。90秒かかる子もいます。この秒数が、浸かるだけにしていい目安です。30秒で下りる子は、湯に任せて手を出さないほうがきれいに終わります。90秒かかる子は、浸かる時間を延ばし続けるより、汚れの多い面を1か所だけ決めて、そこにシャンプーの泡を入れます。

根元まで湯が下りるまでの、目安の秒数 毛の長さと下毛の量で、湯が根元へ届くまでの秒数が変わります。秒数そのものより、前の回と比べて伸びたかどうかを見ます。 短い毛・下毛が少ない子 約30秒 中くらいの毛・下毛がある子 約60秒 下毛が厚い子・毛が長い子 90秒以上
その子の値を一度決めておくと、次の回は数えるだけで判断できます。目安として並べたものです。
Point湯の濁りは量ではなく、出てくる順番で読む

濁りを量で見ると、汚れていたかどうかの話で終わります。順番で見ると、湯がどこまで入ったかが分かります。足先だけで止まった日は、浸かる時間を30秒延ばします。背中から薄い濁りが上がった日は、その子にとって湯が届いた合図なので、そこで上げて構いません。浸かるだけの形では、湯の見た目が、指の手ごたえと同じ役目を持ちます。

秒数は毎回同じ値になりません。前の回より20秒以上伸びた日は、被毛の側が変わっています。換毛の途中、雨が続いた週、乾かす時間が短かった翌週。伸びた理由に思い当たるものがあるなら、その回は浸かるだけで終わらせず、汚れの偏った面を1つ選んで洗います。思い当たらないまま2回続けて伸びたときは、毛ではなく地肌のほうを見ます。目安は秒数そのものではなく、秒数の動き方です。

湯そのものを洗浄液にする|擦る工程を残さずに、浸かるだけで地肌まで届かせる

浸かるだけという形が成り立つのは、洗う仕事が湯の側に移っているからです。泡を被毛の上にのせて手で届かせるのをやめて、はじめから湯に溶かしておく。そうすると、湯に沈んだ範囲には、かき分けなくても同じだけ行き渡ります。被毛が厚い子ほど、手で擦るより湯のほうが早く入ります。シャンプーで地肌を洗いにくかったのは、洗う力の不足ではなく、届け方の問題でした。

mofuwa 入浴シャンプーは、お湯に溶かして浸かるだけという形にしてあります。湯そのものが洗浄液になるので、被毛をかき分ける工程がそもそも要りません。擦らないので、その子が押さえられている時間がなくなります。抗炎症作用のある天然成分と保湿成分を配合していて、上がってから別のものを重ねる工程も増えません。すすぎが軽く済むぶん、シャワーの音を鳴らしている時間そのものも短くなります。音を嫌がる子ほど、ここで差が出ます。

  1. 湯をためてから溶かす

    シャワーを止めた静かな状態で入れます。音が出ているあいだに連れてくると、浴室の入口で足が止まります。

  2. 30秒たったところで根元を押す

    その子の秒数を一度決めます。決まっていれば、次からは数えるだけで済みます。

  3. 浸かる。擦らない

    手は支えるためだけに使います。動かしてしまうと、浸かるだけという形の利点が消えます。

  4. 濁りが出る順番を見て上げる

    背中から薄く上がったら、そこで終わりです。時間を延ばすほどよくなるものではありません。

  5. タオルで押さえて、すぐ乾かす

    擦らずに押さえます。乾かすまでの時間が短いほど、次の回の秒数が安定します。

全身を浸けられない子には、範囲を切ります。散歩から帰って、家に入る前に、桶に溶かして足先だけ浸ける。玄関で終わるので浴室へ連れていく工程がなく、音も立ちません。お尻まわりも同じで、その場所だけを浸けられます。大容量なので、桶で少しずつ使う並びに向いています。猫の場合は、後ろ足の先だけを桶に入れるところから始めると、押さえている時間が2分か3分で終わります。

Voice浸かるだけという形について、獣医師の近藤先生からいただいたご感想

実際にお使いいただいている獣医師の近藤先生から、入浴シャンプーを浸かるだけで使う形について、こうご感想をいただいています。
「お風呂に浸かるだけで汚れを落とし保湿もできる、素晴らしい商品だと思います。楽にシャンプーできるので、足腰が弱って長時間立てないシニア犬や多頭飼いの方にもおすすめです。散歩後の足先やお尻周りなどの部分洗いにも使え、大容量でコスパも良く使い勝手の良い商品だと思います。」

湯から上げた直後の地肌を見る|犬と猫で、浸かるだけをやめて受診にまわす線が違う

浸かるだけの形で見落としやすいのは、上げた直後の地肌です。擦って洗っていれば手で気づくものが、湯に任せると目にしか残りません。だから上げたところで、毛が濡れて寝ている30秒のあいだに見ます。乾くと毛が起きて、地肌は隠れます。見るのは色と、同じ場所をなめているかどうかの2つで足ります。

上げた直後の地肌で、浸かるだけを続けるかどうかを分ける
見えたもの犬の場合の線猫の場合の線
赤みが1か所だけにある3日で範囲が変わらなければ、浸かるだけを続ける翌日に広がっていたら、湯には入れない
赤みが広がっているその回は浸けずに、動物病院で地肌を見てもらう同じ日のうちに動物病院で地肌を見てもらう
同じ場所をなめている1週間の回数を数えてから決める2日続いたら、そこで浸けるのを止める
毛が抜けて地肌が見えている浸けずに受診する浸けずに受診する
Caution湯に入れる前に、この4つだけ確かめる

地肌の赤みが前の回より広がっている/同じ場所をなめる回数が増えている/かさつきが1か月たっても同じ範囲に残っている/毛が抜けて地肌が見えている。この4つのどれかに当たるときは、浸かるだけの形に組み替える前に、動物病院で地肌を見てもらってください。前の回の秒数と、濁りが出た順番をメモして持っていくと、その場で決まることが増えます。濡らしてよいかどうかの線は、家では引けません。

犬と猫で線が違うのは、汚れの入り方ではなく、次に確かめられるまでの間隔が違うからです。犬は散歩のたびに足を見られるので、3日ぶんを並べて比べられます。猫は湯に入れる回数がそもそも少なく、次に見るのが1週間後になります。だから猫では、1回で気づいた変化をその日のうちに扱います。浸かるだけの形を続けるかどうかは、次にいつ見られるかで決まります。

秒数と濁りの順番を3行で書き置く|浸かるだけの様子見を、間の日の手順に混ぜる

様子見は、覚えておくことではなく、3行書くことです。その回の秒数、濁りが出た順番、上げた直後の地肌。この3つだけなら、タオルで押さえているあいだに書けます。次の回に開けば、伸びたのか縮んだのかがその場で分かります。浸かるだけの形は指に手ごたえが残らないぶん、紙のほうへ残します。

洗う日と洗う日のあいだも、同じ3行で足ります。間の日は浸けないので、書くのは地肌の色と、なめていた場所の2つだけになります。間の日に赤みが動いていたなら、次に浸かる日の秒数を短めにします。浸かる回数を増やす向きへ寄せなくて構いません。数えているのは回数ではなく、湯がどこまで届いたかです。

浸かるだけで足りるかどうかは、商品の説明よりも、その子の秒数のほうが先に答えます。30秒で下りる子は湯に任せ、90秒かかる子は面を1つ決める。その3行を毎日つけ足していけば、次の1回まで同じ並びを続けられます。

近藤 竜太 先生/白金高輪動物病院 院長・獣医師(麻布大学卒/比較眼科学会所属)
東京都港区白金1-2-2 白金ザ・スカイ西棟1階
※実際にお使いいただいている獣医師のご感想で、本記事の監修を受けたものではありません。

Product

mofuwa 入浴シャンプー

mofuwa 入浴シャンプー

400ml / 3,410円(税込)

浸かるだけで洗える入浴タイプ。「泡立て・ごしごし・すすぎ」の3手間を省けるので、高齢のペット・大型犬・多頭飼いのご家庭に向いています。

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よくある質問

浸かるだけの形にすると、シャンプーの回数は増やしたほうがいいですか
回数の話と、湯が届くかどうかの話は別に置いてください。浸かるだけにしても根元まで湯が下りているなら、それまでの回数のままで足ります。動かすかどうかを決めるのは、上げた直後の地肌と、間の日に汚れが戻る速さです。秒数が安定しているあいだは、回数を変えないほうが前の回と比べやすくなります。
湯の温度を高くしたほうが、汚れは落ちますか
高くすると、その子が浸かっていられる時間のほうが先に短くなります。浸かるだけという形は時間で成り立っているので、温度を上げて時間を削ると、結果として湯が根元まで下りません。いつもの温度のまま、30秒数えるところから始めてください。
猫を湯に入れられません。どこから始められますか
桶に溶かして、後ろ足の先だけ浸けるところからです。押さえている時間が2分か3分で終わるので、浴室まで連れていく工程が要りません。足先が済んだら、次の回はお尻まわりだけにします。1回に1か所と決めておくと、猫の側で身構える時間が短くなります。

掲載しているご感想は個人の感想であり、効果を保証するものではありません。本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。気になる変化が続く場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。