C09シーン別・暮らし

小さな子どもがいる家庭のための雨の日の散歩|5分で終わらせるケア

公開日 2025年5月10日|文=mofuwa編集部

明るい玄関の窓ぎわで、落ち着いて立っているクリーム色の犬
雨の日の玄関は、この家でいちばん人数が少なくなる場所です。写真:Jay Brand/Pexels

雨が5日続いた週に、玄関を出た回数を数えたら10回でした。10回とも、出たのは大人ひとりです。晴れている日は、5歳の子どもが必ずついてきます。長靴を履きたがり、水たまりを覗き込み、途中で犬の背中に手を伸ばす。ところが雨の日だけは、玄関で「今日は待ってる」と言って居間へ戻っていきました。雨の日の散歩は、この家でいちばん手のかかる日だと思っていました。ただ、帰ってきて傘を閉じたとき、玄関にいるのが自分ひとりだと気づきました。手を引く相手も、犬に触ろうとするのを止める相手もいません。この日は、大人の手が2本とも自由になる唯一の日です。この記事は、雨の日を、面倒な日から手が空く日へ置き換える話と、子どもと同じ床で使うものの安全を何を根拠に見るかという話です。

傘を持つと、片手はもう埋まっています|雨の日の散歩に子どもがついてこない背景

この家の散歩は、晴れていればほぼ毎回、5歳の子どもがついてきます。リードは大人が持ち、子どもは横を歩き、途中で立ち止まって犬の背中に手を伸ばす。散歩は、その子と子どもが同じ時間を過ごす行事になっています。ところが雨の日だけは、玄関で長靴を履こうとせず、「今日は待ってる」と言って戻っていきます。無理に連れて行こうとしたこともありますが、傘が引っかかり、途中で抱っこをせがまれ、リードを持つ手がなくなりました。それ以来、雨の日の散歩は大人ひとりで行くことにしています。

理由を並べてみると、どれも単純です。傘をさすと片手が埋まります。子どもの傘は自分で持たせられますが、風があると倒れます。長靴の中に水が入ると歩けなくなります。雨の日の散歩に子どもを連れて行かないのは、天気のせいというより、大人の手の数が足りないからです。子どもの手を引く手と、リードを持つ手と、傘を持つ手。手は2本しかありません。

並べてみて分かったのは、上の3つと下の3つで、玄関に立っている人数が違うということでした。晴れの日の玄関には、犬と大人と子どもの3人がいます。雨の日の玄関には、犬と大人しかいません。雨の日の散歩から帰った玄関は、この家でいちばん人数が少ない場所です。人数が少ないというのは、そのまま「止めなければいけない相手がいない」という意味になります。

Note子どもを連れて行かないほうがいい、という話ではありません

雨の日に子どもを連れて行くかどうかは、家ごとに事情が違います。傘を自分で持てる年齢なら一緒に行けますし、短い距離なら問題になりません。ここで書いているのは、結果として大人ひとりで行くことになっている家では、その日だけ玄関の条件が変わっているということです。連れて行けない日を減らす話ではなく、連れて行けない日に何ができるかという話にしています。

手が足りなくなるのは、犬より先に子どもの側です|雨の日の散歩だけ手が2本空く理由

帰宅後の玄関を、手の数で見てみます。晴れの日は、玄関に着いた瞬間から子どもが犬に近づきます。大人はまずリードを外し、次に子どもを止めます。止めるのは、その子を守るためではなく、外から持ち帰ったものが子どもの手へ移る前に一度区切りたいからです。この「止める」に片手を使うので、犬の体に使える手は1本しか残りません。片手でできることは限られます。足を上げさせるか、背中をなでるか、そのどちらかです。

帰宅後の玄関で、大人の手が何本空いているか
玄関にいる人大人の手の使い道犬に使える手
晴れの日犬・大人・子どもリードを外す/子どもを止める1本
晴れの日(家族が2人いる日)犬・大人2人・子ども1人が子ども担当に回れる2本
雨の日犬・大人ひとり傘を閉じて置く/リードを外す2本
雨の日(帰りが夜)犬・大人ひとり同じ2本

この表でいちばん大事なのは、2行目です。晴れの日でも、大人がもうひとりいれば手は2本空きます。つまり、手が足りないのは雨のせいでも犬のせいでもなく、大人ひとりで子どもと犬を同時に見ているからです。共働きの平日夕方や、休日でも片方が出かけている時間帯は、これが毎回起きます。雨の日の散歩から帰った玄関だけが、その条件から外れています。

もう一つ、雨の日には条件が重なります。濡れている犬に、子どもは自分から近づきません。晴れの日は玄関に走ってきて先に抱きつきますが、雨の日は「びしょびしょだから」と言って居間で待ちます。止める必要すらありません。帰宅後の数分間、犬と向き合っているのは大人ひとりだけです。この数分は、晴れの日には作れません。

小さな子どもがいる家庭で、犬猫のケアが後ろに回るのは、時間が足りないからというより、手が2本とも空く時間帯が一日のどこにもないからです。夜に子どもが寝てからなら空きますが、そのころには犬も寝ています。起こしてまでやることではありません。だから、雨の日の散歩から帰った玄関は、この家では貴重な時間帯になります。面倒な日という見方をやめて、手が空く日として予定に入れるほうが、実際には合っていました。

片手では終わらない4つを、その5分に集める|雨の日の散歩を子どもと分けて使う考え方

空いた手を何に使うかを決めるとき、基準を1つだけ置きました。片手では終わらない作業を、この5分に入れる。片手でできることは晴れの日にもできるので、雨の日に回す意味がありません。逆に、両手が要る作業は晴れの日には一生回ってきません。そこで、雨の日の散歩から帰った玄関でやることを、両手が要るものだけに絞りました。

  1. 片手で前足を持ち上げ、もう片方の手で指のあいだを開く

    足の裏を拭くだけなら片手でもできますが、指のあいだを一本ずつ開くには両手が要ります。雨の日は、乾いた日より細かいものが指のあいだに入ります。持ち上げる手と、開く手を分けると、その子は嫌がりにくくなります。片足で30秒、四本で2分ほどです。

  2. 片手で耳を起こして、もう片方の手で外側だけを一往復

    耳が垂れている子は、片手だと耳を持ち上げたところで手が終わります。起こす手と、触る手を分けてください。触るのは外側と、耳のつけ根の毛が重なっている部分だけです。耳の奥には入れません。奥は家でやる場所ではないので、この5分にも入れないでください。

  3. 両手で毛を分けて、地肌に指を当てる

    雨の日は、濡れが表面で止まっているのか、地肌まで届いているのかが、外から見ても分かりません。片手で毛を左右に分け、もう片方の指を地肌に当てると、そこで初めて分かります。胸の真ん中、前脚のつけ根、腹の真ん中、尾のつけ根の4か所で足ります。冷たいと感じたら、その場所だけもう一度手を当てます。

  4. 両手で挟むように、背中から尾のつけ根まで一往復

    背中の毛は、片手でなでると流れが片側に寄ります。両手を背骨の左右に置いて、同時に動かすと一往復で済みます。力は要りません。動かすのは毛で、皮膚ではありません。ここまでで、全部合わせて5分ほどです。5分で終わるように場所を4つに絞ってあります。

この4つは、どれも晴れの日にはできませんでした。片手が子どもを止めることに使われているからです。やることを増やしたのではなく、置く場所を変えただけです。雨の日の散歩が週に2回ある月なら、月に8回この5分が回ってきます。晴れの日にできることは晴れの日のままでよく、雨の日には雨の日にしかできないものを置く。この配り方にしてから、どちらの日も短くなりました。

使うものについても書いておきます。小さな子どもがいる家庭で気になるのは、雨の日に自分が使ったものを、翌日その子どもが同じ手で触ることになるという点だと思います。子どもは床の高さにいて、犬の体に顔を近づけ、そのあとの手を口に持っていく年齢です。だから使うものの安全は、雨の日だけの話ではなく、翌日の晴れの日まで続きます。ここは気にして構いません。

ただ、安全という言葉そのものは、何も説明していません。言い切れるものでもないので、代わりに何を根拠にするかを書きます。原料の水が何かまで書かれているか、試験条件と検査機関の名前がセットで併記されているか、飲食物の側の規格基準に照らした記載があるか。この3つが書かれているものなら、判断の材料が手元にそろいます。これを使えば安全ですとだけ書かれていて、条件も機関名も書いていないものは、判断の材料になりません。

mofuwa グルーミングスプレーの場合、原料に使っているのは三室ダブルイン型の電解分解技術(特許5253483)でつくられた電解水です。清涼飲料水の規格基準をクリアした成分でつくられています。水分の浸透力は精製水と比べて35倍という比較試験の結果があり、16の菌種・ウイルスを対象にした試験では、検査時間30〜60秒後に生菌が検出されませんでした(江東微生物研究所ほかの検査機関による、それぞれの試験条件下での結果です)。数字そのものより、その数字がどの試験条件で出たものかが書かれているかを見てください。雨の日の帰宅後に、洗い流さない形で使えるという点が、この5分には合っています。

この5つがそろっていても、その子に合うかどうかは別の話です。安全を確かめることと、その子が受け入れるかどうかは、別々に見てください。初めて使う日は、雨の日の散歩から帰った5分ではなく、時間に余裕のある日に、背中の一か所だけで試すほうが落ち着いて見られます。子どもがそばにいない時間帯を選べるのも、雨の日ならではです。

Point5分の場所を、玄関から動かさない

雨の日の散歩から帰ったあと、居間まで連れて行ってから始めると、そこで子どもが寄ってきます。手が2本空いているのは、玄関にいるあいだだけです。玄関の外でも、たたきの上でも構いません。動かさないと決めておくと、子どもの側も「玄関にいるあいだは行かない」と覚えます。声をかけて止めるより、場所で決まっているほうが、毎回の説明が要りません。

雨が続いた月に、晴れの日の玄関で減ったもの|子どもと雨の日の散歩を分けた変化

この配り方を1か月続けました。雨の日の散歩が10回あった月です。10回とも、帰宅後の玄関で同じ4つをやりました。変化が出たのは、雨の日ではなく晴れの日のほうでした。晴れの日に玄関でやることが、目に見えて減りました。指のあいだも、耳の外側も、地肌の確認も、直近の雨の日に済んでいます。晴れの日の玄関に残ったのは、足の裏を一度拭くことだけになりました。

雨の日に4つを寄せたあと、晴れの日の玄関がどう変わったか
始める前1か月後
晴れの日にかかる時間3〜4分(途中で子どもを止める)1分
晴れの日にやること足の裏・背中・気づいた場所足の裏だけ
雨の日にかかる時間拭くだけで2分5分
子どもを止めた回数帰宅のたびに1〜2回ほとんどなし
地肌に手を当てた回数月に1〜2回月に10回

子どもの側にも変化がありました。晴れの日に玄関で走ってくるのは変わりませんが、「今日は足だけの日?」と聞くようになりました。雨の日にやることと、晴れの日にやることが分かれていると、子どもにも区別がつきます。その日は足の裏だけだと分かれば、待つ時間は短くて済みます。止める必要がなくなったのは、こちらが説明したからではなく、やることが日によって決まっているからでした。

もう一つ、地肌に手を当てた回数が月に1〜2回から10回に増えたことは、あとから効きました。その子の地肌がふだんどうなのかを、指で覚えられたからです。覚えていると、いつもと違う日に気づけます。雨の日の散歩は、たまたま両手が空くというだけの日ですが、月に10回の観測点として使えました。子どもがいる家庭で、これだけ回数を確保できる時間帯はほかにありません。

最後に、この5分では扱わないものを1つ書いておきます。地肌に当てた指で、赤みや熱を感じる日が続く、同じ場所をなめ続けている、拭いても半日でにおいが戻る、耳を振る回数が増えた。こうした変わり方は、雨の日の手当ての話ではありません。手を増やす前に、動物病院にご相談ください。地肌に触った日付と場所をメモしておくと、その場で切り分けてもらえます。子どもが同じ床にいる家では、早めに相談するほうが、結果として説明する回数も減ります。

雨の日の散歩は、傘とリードで両手が埋まる日です。それでも、帰ってきて傘を置いた瞬間から、玄関には大人ひとりと犬しかいません。小さな子どもがいる家庭で、大人の手が2本とも空く時間帯は、そこにしかありませんでした。面倒な日として片づけるか、その月に10回ある5分として使うか。やることの中身は変えていません。置く場所を、雨の日のほうへ寄せただけです。

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本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。