C04悩み解決
耳をかく・振るが出たときの家庭ケア|順番を変えるだけで変わる
後ろ足で耳をかいたあと、その足の爪を見てみてください。先がとがったまま伸びていると、かくたびに耳のふちに小さな傷ができます。耳をかく・耳を振るという相談で、家庭でできる対処法はここから始まります。かゆみそのものを家で止めることはできませんが、かいたときのダメージなら減らせるからです。だから最初の手順は耳ではなく、耳をかいている後ろ足のほうです。この記事では、爪から順に4つの手順を並べ、動物病院に相談する目安と、毎日つまずくところまで整理します。
家でできる対処法は、かゆみではなく傷のほうを減らす
耳をかく子に対して、家でいちばんやりたくなるのは「かゆみを止めること」です。ただ、かゆみが出ている理由は耳の中にあることが多く、そこは家庭で触れる場所ではありません。家でできる対処法は、かゆみそのものではなく、かいたときに起きることのほうを小さくすることです。目標を置き換えると、やることが変わります。
- 耳のふちは、皮膚がいちばん薄い場所です:ここに爪の先が当たると、1回で傷になります。かゆみが同じでも、爪の状態しだいで結果が変わります
- 傷ができると、その傷がまた気になります:かゆいからかく、かいたから気になる、という往復が始まります。この往復のほうは家で切れます
- 後ろ足の爪は、前足より伸びていることが多い:前足は歩くときに削れますが、後ろ足はそこまで削れません。伸びていることに気づきにくい場所です
- 耳をかいているのは、ほぼ後ろ足です:耳の高さに届くのは後ろ足だけです。前足で顔をこする動きとは別に見てください
猫の後ろ足の爪は、前足ほど鋭くとがりませんが、そのぶん先が層になって厚くなります。厚くなった先端が引っかかると、耳のふちを裂くように傷つけます。爪とぎでは後ろ足の爪は整いません。猫の場合も、対処法の最初は後ろ足の爪の確認からです。
この順番で考えると、家でやることの範囲がはっきりします。耳の中は動物病院の領域、耳のふちと後ろ足は家庭の領域です。この線を引いてから手順に入ってください。
耳をかくときの対処法|爪から始める4つの手順
手順は4つです。順番を入れ替えないでください。3番目まで済ませてから4番目に入るという並びに意味があります。
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後ろ足の爪を確認して、必要なら短くする
明るいところで、後ろ足の爪を1本ずつ見ます。横から見て、先が地面につく高さより下へ出ていたら伸びています。自分で切ることに不安があれば、切らずに動物病院やトリミングサロンに頼んでください。深爪をさせるより、その日は切らずに翌週に回すほうが安全です。切ったあとは、切り口を指でなぞって、角が残っていないか確かめます。角が残っていると、短くしても耳のふちを引っかきます。
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耳のふちに、すでに傷ができていないか見る
耳を持ち上げて、ふちの外側と内側を順に見ます。かさぶた、赤い線、毛が薄くなっている場所。これらがあれば、かいた結果がすでに残っています。見つけたら、そこには何も塗らないでください。家で塗ったものが乗ると、動物病院で見たときに元の状態が分からなくなります。写真を撮って残すところまでが、この手順です。
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耳の中には触れず、耳のまわりの毛を軽くする
耳の下や耳の付け根のまわりに、湿気を抱えた毛が固まっていることがあります。ここをブラシで軽くほどくと、耳のまわりの通気が変わります。耳の中に指も道具も入れないでください。やるのは、耳の外側とその周辺だけです。垂れ耳の子は、耳の裏側の毛がとくにもつれやすいので、そこを重点的に見ます。
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かく回数を、1日単位で数える
3番目まで済ませてから、はじめて回数を数えます。先に数え始めると、何をした結果の数字なのかが分からなくなるためです。朝・昼・夜のどこで多いかまでメモできると、動物病院に渡す情報として使えます。数えるのは3日で足ります。
綿棒、コットン、市販の洗浄液、人用の消毒薬。かゆがっているから、まず耳の中をきれいにするという順番は、家庭の対処法としては選ばないでください。耳の中は細く曲がっていて、家からは奥が見えません。見えない場所に道具を差し込むと、押し込む・こすれるという別の問題が増えます。
4つの手順のうち、3つまでは耳の中に一切触れていません。これが、この対処法の骨格です。触れる範囲を狭くするほど、家でやれることは安全になり、動物病院に渡せる情報はきれいなまま残ります。
かく頻度をメモにして、動物病院へ持っていく
ここまでの対処法は、かゆみを減らすためのものではありません。かゆみの理由を探すのは動物病院の役割で、家庭の役割は、その判断材料を壊さずに渡すことです。次のサインが出ているときは、手順を続けるより先に受診してください。
耳を触られるのを急に嫌がる、頭を傾けたままにしている、耳の入り口が腫れている、耳のふちが熱い、においが出てきた、耳を床にこすりつけている、出血している、かく頻度が日ごとに増えている、元気や食欲が落ちている。いずれかに当てはまるときは、家庭の対処法を続ける場面ではありません。後ろ足の爪を短くするより先に、動物病院で耳の中を見てもらってください。
受診のときに持っていくのは、3日分のメモと、耳のふちを撮った写真です。いつから、1日に何回くらい、どの時間帯に多いか、家で変えたことは何か。この4つが言えれば足ります。耳の中を拭いたり、耳のふちに何かを塗ったりしてから行くと、いま見えているものが変わってしまいます。診察の前は、そのままの状態で連れて行ってください。
毎日つまずくのは、3番目の手順です
毎日続けるとき、いちばん途中で止まるのが3番目です。耳のまわりの毛をほどく手順は、嫌がられやすく、時間もかかります。ここで止まると、4番目の記録まで届きません。つまずき方は、だいたい次の3つに分かれます。
| つまずき方 | 起きていること | 外し方 |
|---|---|---|
| 耳のまわりを触ると顔をそむける | 耳そのものが気になっていて、近づく手に反応している | 耳から遠い首の後ろから始めて、耳の付け根で終わる。耳から入らない |
| ブラシを見ると逃げる | 道具と、その前後の拘束が結びついている | 初日はブラシを持たず、指で毛をほどく。道具は2日目以降に戻す |
| 毎日やろうとして、3日でやめてしまう | 4つ全部を毎日やる設計になっている | 毎日やるのは3番目だけ。爪の確認は週1回、回数を数えるのは3日だけ |
3つ目のつまずきが、いちばん多く見かけます。4つの手順を毎日やる必要はありません。爪の確認は週に1回、耳のふちの傷を見るのも週に1回、回数を数えるのは3日だけ。毎日やるのは、耳のまわりの毛を軽くする手順だけで足ります。頻度を分けると、続きます。
梅雨から夏にかけては、耳のまわりの毛が乾きにくくなります。散歩から帰った直後より、毛が乾いてからのほうがほどけます。手順を増やすのではなく、やる時間帯を後ろにずらしてください。垂れ耳の子は、耳を上げた状態で数分置いてから始めると、耳の裏側の通気が戻ります。
それでも続かないときは、対処法の中身ではなく、始める合図がないことが原因です。散歩から帰ったあと、夕食の前など、すでに毎日やっていることの直後にくっつけてください。新しい時間をつくろうとすると、まず続きません。
続ける形が決まったら、毎日残す3番目の手順で何を使うかも決めておきます。かいたあとの耳のふちに何が残っているかは、その子の側からは確かめようがありません。頭を振れば、耳から飛んだものは顔と前足に回り、その前足はあとで舐められます。耳のまわりに置くものを、口に入っても構わない側から選ぶことになるのはこのためです。mofuwa スキンケアミストは中身が電解水100%で、清涼飲料水の規格基準の側で測られています。布に含ませてから、耳の外側、耳の下、首の後ろへ順に当ててください。耳の中には入れないでください。湿気の多い時期は、毛が乾いてからにします。濡れたままの毛に足すと、乾くまでの時間だけが延びます。爪の確認は週に1回、耳のふちを見るのも週に1回。家庭の対処法として毎日残すのは、この一手だけで足ります。
Product
mofuwa スキンケアミスト
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商品ページを見るよくある質問
- かゆがっているときに、冷やしてあげてもいいですか?
- 耳のふちを短時間さわれる程度に冷やすことはありますが、家庭の対処法として毎日やることではありません。冷やして落ち着いたように見えると、受診が遅れます。かく頻度が増えているなら、冷やす前に動物病院にご相談ください。
- エリザベスカラーをつければ、かかなくなりますか?
- 後ろ足が耳に届かなくなるので、傷は増えにくくなります。ただし、かゆみが減ったわけではありません。カラーは動物病院で必要と判断されたときに使うもので、家庭で先に用意するものではありません。外したあとに同じだけかくかどうかも、必ず見てください。
- 両耳を同じようにかいているときも、手順は同じですか?
- 手順は同じですが、後ろ足の爪は左右とも見てください。片側だけかいているときは、かいている側の後ろ足の爪が先に消耗します。左右で爪の減り方が違うこと自体が、どちらの耳を気にしているかの手がかりになります。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
