C03使い方・お手入れ手順
断水時のケア手順
朝7時に蛇口をひねって水が出ず、その日にその子のケアへ回せたのは、計量カップで量った1杯ぶんの200ミリリットルでした。飲む水と、トイレを流す水を先に取り分けたあとに残った量です。1杯で拭ける場所は、多くても1か所です。断水の日のケアの手順は、体についた汚れを4つに見分けて、その1杯をどこへ回すかを決めるところから始まります。4つのうち2つは、水をまったく使わずに済みました。
コップ1杯をどこへ回すか|断水のケアで最初に数える手順
断水の日に最初に数えるのは、水の残量ではなく、ケアへ回せる杯数です。飲む水と、トイレや手洗いに要る水を先に取り分けると、体のケアへ残る量は多くありません。この家では計量カップ1杯、200ミリリットルでした。1杯で拭ける範囲は、体の1か所です。1杯を4か所へ分けると、どの場所も湿らせただけで終わります。だから断水のケアは、どこへ1杯を回すかを決める作業から始まります。
決めるために見るのは、汚れている場所ではありません。汚れの種類です。同じ「背中が汚れている」でも、乾いた砂がのっているだけなら水は要らず、泥が乾いて毛が束になっているなら1杯を使うことになります。断水の日にやる観察は、汚れを4つに分けるところまでで、どこを拭くかはそのあと自動的に決まります。
- 体を4つの区画で見る:背中と腰、前足とうしろ足の先、おなかとしっぽの付け根、顔のまわり。区画ごとに汚れの種類が違うので、1区画ずつ見ます
- 杯数を先に書く:その日にケアへ回せる杯数を紙に書いてから始めます。1杯なのか0杯なのかで、区画の見方が変わります
- 水が要る汚れの数を数える:4つの区画のうち、水が要る汚れがある区画の数を数えます。2つを超えた日が、この記事のいちばんの分かれ目です
水の要らない側を受け持つのが、mofuwa グルーミングスプレーです。犬も猫も体から脂を出すので、断水しているあいだも皮脂は出続けます。電解水が油となじんで乳化するため、余分な皮脂は布に取られます。その子が自分の体をなめることを設計の出発点にしている1本なので、吹きかけた量を数えずに使えます。1杯を数えている日に、量を数えなくていい1本があるかどうかで、回せる区画の数が変わります。
断水のケアの手順を組むときに、いちばん外しやすいのが順番です。水の要る区画から手をつけると、1杯を使い切ったところで手が止まり、水の要らない区画は毎日の側へ送られないまま1日が終わります。水の要らない2つを先に片づけて、最後に1杯を使う。この順番だけで、その日に触れる区画の数が2つから4つに増えます。
指で払う・手のひらに移す・押して布に映す|断水のケアで汚れを4つに分ける見分け方
見分け方は3つの動作で足ります。指で払う、手のひらで軽く押して離す、乾いた布を当てて押す。この3つで、汚れは4つに分かれます。動作はどれも10秒かかりません。断水の日は水で確かめることができないので、手と布のほうを物差しにします。
| 汚れ | 見分ける動作と、そのとき起きること | 乾くまで | 水が要るか |
|---|---|---|---|
| ① 乾いた砂・土・抜け毛 | 指で払うと粉になって落ち、指には何も残らない | すでに乾いている | 要らない |
| ② 皮脂・脂 | 手のひらで押して離すと、指紋の谷に薄く移る | 乾かない | 要らない |
| ③ 濡れている汚れ | 乾いた布を当てて押すと、布に色が映る | 20分から1時間 | 1杯の候補 |
| ④ 乾いて固まった汚れ | 指で払っても落ちず、毛が束になって動く | すでに固まっている | 1杯を回す先 |
①と②が、水を使わずに済む側です。①は毛の表面にのっているだけなので、布で払う向きを一方向にそろえれば移ります。②は水で流そうとしてもはじかれるので、断水の日かどうかに関係なく、乳化させて布へ移す手になります。断水の日に水を惜しむ必要があるのは、③と④の2つだけです。4つの区画を見て、③と④がある区画が2つを超えた日は、杯数のほうを増やす相談になります。
見分け方でつまずくのは、③と④の境目です。乾いているように見えても、毛の根もとだけ濡れていることがあります。布を当てて押したときに布が色づくかどうかで分けますが、毛の表面だけ乾いた状態だと、布は色づきません。毛を指で分けて、地肌に近いところへ布を当て直してください。ここで③を④と見間違えると、固まっていない汚れに150ミリリットルを使うことになります。
4つに分けた汚れで、手が4つに分かれる|断水のケアのチェックと組み立て
4つの汚れには、4つの違う手が対応します。同じ手を4回くり返すことにはなりません。順番は①②③④です。水の要らない2つを先に終えて、残った1杯を③か④へ回します。チェックは、区画ごとに①から④のどれだったかを紙に書くだけで足ります。
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①には、布の一方向だけを使う
乾いた布を毛の向きに沿って一方向に滑らせます。往復させると、落ちた粉が毛の根もとへ戻ります。背中と腰はここで終わることが多く、水は0ミリリットルです。払い終わった布は、次の区画へ使い回さずに面を変えてください。
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②には、吹きかけて拭くところまで
脂は水ではじかれるので、乳化させて布へ移します。区画に吹きかけ、布で一方向に拭き、手のひらでもう一度押して、指紋の谷へ移る量が減ったかを見ます。減っていれば終わりです。ここも水は0ミリリットルです。
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③には、布を当てて押してから50ミリリットル
濡れている汚れは、先に乾いた布で水分を吸わせます。布に映らなくなってから、必要なら50ミリリットルを使います。順番を逆にして水から始めると、濡れている範囲が広がって、乾くまでの時間が1時間を超えます。
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④には、残りの150ミリリットルを1か所へ
固まって毛が束になっているところだけに使います。束の外側からほぐすのではなく、束の根もとへ水を置いて、時間を置いてから布で挟みます。1杯を4か所へ分けず、この1か所へ集めるのが、断水の日の組み立てです。
②の手で mofuwa グルーミングスプレーを使うところは、①の払いのあとにそのまま続けられます。布を持ち替えずに、面を変えるだけです。断水の日に手順を短くできるのは、①と②がつながっているところだけです。③と④は布の枚数も時間も別に要るので、同じ流れに混ぜられません。紙に①②③④のどれだったかを書いておくと、翌日は①と②の区画から始める手順に入れます。
香りを足していないことも、断水の日には別の意味を持ちます。水で流せない日は、つけたものがそのまま被毛に残ります。ペットは自分のにおいが好きで、余分なにおいは負担になるので、流せない日に足すものが少ないほうが、その子の側で起きることも少なくなります。皮膚のほうも同じで、断水の日に増やすのは水ではなく、布の枚数だと考えてください。
猫の場合は、①の前にもう1つ手前の段があります。吹きかけたときのプシュッという音です。断水の日は家の中が静かで、給水の音も家電の音もないので、この音だけが残ります。mofuwa 猫用グルーミングウォーターは、中身を変えずに容器を霧の出ない形へ替えた1本なので、静かな家でも音の段が増えません。犬と猫が同居している家では、断水の日に手に取る容器がここで分かれます。
杯数を1杯増やす前に見る3つ|断水のケアで様子見にできる線と、受診を決める線
杯数を増やすかどうかは、汚れの量ではなく、その子の体の側で決めます。④の区画が2つあるだけなら、1杯を2日に分けて片づける形で足ります。様子見にできる線と、その日のうちに動いたほうがよい線は、次の表のように分かれます。
| 見るところ | 様子見にできる | 線を越えている | 見る間隔 |
|---|---|---|---|
| 皮膚の色 | 毛を分けると、いつもと同じ色に見える | 赤く見えて、さわると熱い | 1日1回 |
| なめる時間 | 拭いたあとに数秒なめて、離れる | 同じ場所を5分以上なめ続ける | 拭いたあと毎回 |
| ④の区画の数 | 1つか2つで、日ごとに増えていない | 2日で3つ以上に増えた | 1日1回 |
| 飲む水の量 | いつもと同じ量を飲んでいる | 取り分けた分を飲みきらない | 1日2回 |
| 被毛の湿り | ③が20分から1時間で乾く | 半日たっても根もとが湿っている | 拭いた2時間後 |
表の右から2列めが、断水のケアで受診を決める線です。断水は何日で明けるかが読めないので、様子見の期間を日数で決めません。④の区画の数と、なめている時間の2つを数えて、増えているか減っているかで決めます。1杯のままで区画の数が減っているなら、水を増やす必要はありません。杯数を増やしても区画が減らない日が2日続いたときは、汚れの話ではなくなっています。
受診を決めたあとにやることは、水を使うことではありません。紙に書いた区画の記号を持っていくことです。①から④のどれがどの区画にあったか、1杯をどこへ回したか、なめていた時間が何分だったか。断水のあいだは写真も暗くなりがちなので、この3つが書いてあるほうが伝わります。
④の区画が2日で3つ以上に増えた/1杯を回した区画を、そのあと5分以上なめ続けている/毛を分けると地肌が赤く見え、さわると熱い/③が半日たっても根もとまで乾かない/取り分けた飲む水を飲みきらない。こうした増え方は、水の杯数では説明がつきません。皮膚のほうに理由があると、水を2杯に増やしても④の区画は減り続けません。区画の記号と杯数、なめていた時間を書いた紙を持って、動物病院で皮膚を見てもらう日をつくってください。断水の何日めから、どの区画が増えたのかが、紙1枚でそのまま伝わります。
水が戻った日に、まず1か所だけ|断水のケアを毎日の側へつなぎ直す
水が戻った日に、全身をいつもの手順へ戻さないでください。断水のあいだ、その子の体は水に触れていません。蛇口が復旧した当日に全身を濡らすと、乾かすまでの時間がふだんより長くなります。戻すのは1か所だけ。④が残っていた区画から、いつもの手順へ返していきます。
| 日 | 返す区画 | 使う水 | この日に紙へ書くこと |
|---|---|---|---|
| 1日め | ④が残っていた1か所 | いつもの量 | 束がほぐれたかどうか |
| 2日め | ③だった区画 | いつもの量 | 根もとまで乾くのに何分かかったか |
| 3日め | ①と②だった区画 | 0ミリリットル | 手のひらに移る量が断水前に戻ったか |
3日めに水を使わないのは、①と②が断水のあいだも毎日回せていた区画だからです。ここはもともと水の要らない側で、断水が明けたからといって変えるところがありません。断水の日にやっていたことのうち、半分はそのまま毎日のケアに残ります。残りの半分だけが、水の戻る日を待っていたことになります。
その紙は、水が戻ってからも引き出しへ入れておいてください。次に蛇口が止まったとき、その家でケアへ回せた杯数と、どの区画に④が出やすいかが、もう分かっている状態から手順に入れます。1回めは量るところから始まりますが、2回めは数字を読むところから始まります。
今夜できるのは、計量カップで1杯ぶんの水をその子の体へ使ってみて、何か所ぶんになるかを数えるところまでです。200ミリリットルが1か所なのか2か所なのかは、毛の量と体の大きさで変わります。その数字が分かっていれば、蛇口が止まった朝に量る手間が要りません。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- ウェットシートがあれば、1杯ぶんの水は要らなくなりますか。
- ①と②の区画では要らなくなりますが、④では置き換わりません。固まって毛が束になったところは、シートで表面をなでても束の根もとまで届きません。届かないまま表面だけ動かすと、束は締まる向きに動きます。④に必要なのは、根もとへ置いて時間を待つための水です。シートは①の払いと、③で布の代わりに水分を吸わせる場面で数を稼げます。断水の日は、シートの枚数と1杯の使い先を別々に数えてください。
- 断水が1週間続きました。④の区画が増えていくのは避けられませんか。
- 増える速さは変えられます。④は、③を放っておいた区画から生まれます。濡れている汚れをその日のうちに布で吸わせておけば、翌日に固まった状態で見つかることが減ります。つまり杯数を増やすより、布の枚数を増やしたほうが、④の数は減っていきます。1日1枚だった布を3枚にして、③を見つけた区画にその日のうちに当てる。これで1週間ぶんの④の増え方は目に見えて変わります。
- 猫は自分で毛づくろいをするので、断水の日は何もしないほうがいいですか。
- ①の区画については、待つ判断で構いません。猫は乾いた砂や抜け毛を自分で運び出せます。ただし②と④は自分では片づきません。脂は舌では乳化しないので残り、固まった束はなめるほど締まります。何もしないほうがいいのは、猫が自分で届く場所のうち①だけです。届かない場所は、背中の真ん中と、しっぽの付け根のあたりに集まります。そこだけを1日1区画、布の一方向で見てください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
