C04悩み解決

耳をかく・振るを繰り返さないために、毎日やっておきたいこと

公開日 2026年6月8日|文=mofuwa編集部

明るい窓辺で、首をかしげたまま止まっている犬
耳をかく前には合図が出ます。予防の考え方は、その合図を見つけて、かく前に手を入れることです。写真:Josh Sorenson/Pexels

耳をかき始める数秒前、その子は決まって頭を小さく一回だけ振っています。いきなり耳をかく子は、ほとんどいません。予防のためにできることがあるとすれば、この「かく前」の数秒に入っています。片耳を伏せる、床や家具の角に頭をこすりつける、首をかしげたまま数秒止まる。合図の形はその子ごとに違いますが、毎日ほぼ同じものが出ます。かき始めてから手を止めさせるのでは、もう遅い。合図を1つ見つけて、かく前に耳を開けてしまう。この記事は、その順番の話です。

毎日のなかで、耳をかく前に必ず出ている合図

耳をかく回数を減らしたい、という相談を受けたとき、最初に聞くのは「かく前に何をしていますか」です。ほとんどの飼い主が答えられません。かいている場面は音も動きも大きいので記憶に残るのに、その3秒前は誰も見ていないからです。

予防の考え方としては、ここがいちばん大事なところです。後ろ足が上がった時点で、耳の中ではもう起きることが起きています。そこから「だめ」と声をかけても、その子は一度中断するだけで、しばらくすればまた同じ動きに戻ります。手を入れる場所を、かき始める前にずらす。予防のためにできることは、この一点に絞られます。

合図の形は、大きく4つに分かれます。うちの子がどれを出しているか、思い当たるものがあるはずです。

Note合図は、かゆみそのものではありません

合図が出ているからといって、その瞬間に耳の中で何かが起きているとはかぎりません。その子が気にしている、ということだけが分かります。耳の中の状態は、家庭からは見えません。合図を数えるのは原因を当てるためではなく、手を入れるタイミングを、毎日同じ場所に置くためです。

合図を1つに絞る、7日間の手順

4つ全部を追いかけないでください。その子がいちばんよく出すものを、1つだけ選びます。そのために必要なのは1週間です。手順は4つに分かれます。

  1. 1〜2日目:耳をかいた場面を、時刻だけ書き出す

    まだ合図は探しません。気づいたときに、時刻だけをメモします。回数を正確に取る必要はありません。朝が多いのか、夜が多いのか、帰宅後に集中しているのか。時間帯は2日で見えてきます。ここを飛ばして一日中見張ろうとすると、3日ももちません。

  2. 3〜5日目:その時間帯だけ、3秒前を見る

    2日目までに分かった時間帯だけ、その子から目を離さないようにします。かく動きが出たら、その直前の3秒を思い出してください。頭を振ったか、片耳が下がったか、頭をこすりつけたか。3日あれば、同じものが2回以上出ます。テレビを見ながらでも構いません。見張るのではなく、同じ部屋にいる時間を作るだけです。

  3. 6日目:合図を1つに決める

    2回以上出たものを、その子の合図とします。複数あっても、いちばん見つけやすいものを1つだけ選んでください。頭を小さく振る動きは音が出ないので、離れていると見落とします。片耳が伏せるのは、部屋の反対側からでも分かります。予防の手順として毎日続けるなら、正確さより見つけやすさを優先します。

  4. 7日目:合図が出たら、かく前に手を入れる練習をする

    決めた合図が出たら、その場で耳を開けます。まだ間に合わなくて構いません。合図に気づいてから動き出すまでの時間を短くするのが、この日の目的です。間に合わずにかき始めてしまった回も、そのまま記録に残してください。

7日間の手順で作っているのは、ケアのうまさではありません。合図に気づく目のほうです。ここができていないと、次のセクションの順番は、毎日の作業として成立しません。

合図が出たあとの順番と、風の通し方

合図に気づいてからやることは、3つだけです。順番を変えないでください。全部で10秒ほどです。

  1. 耳をめくって、外側に返す

    つけ根を支点にして、外へ返します。引き上げるのではなく、めくる。垂れ耳の子は、めくると耳が頬から離れます。ここで初めて、耳の中に空気が触れます。押さえつけずに、手を添えて開いたままにしてください。立ち耳の子でも、めくって内側を上に向けると、通気の入り方が変わります。

  2. 開いたまま、10秒だけ待つ

    何もしません。通気は、開いている時間の長さでしか作れません。ドライヤーを当てる、扇風機の前に連れて行く、といったことはしないでください。風を強く当てると、その子は頭を振って逃げます。開いて待つだけで、こもっていた湿気は少しずつ抜けます。

  3. そのまま頭を撫でて、手を離す

    耳から手を離してから、頭を撫でる動きに戻します。耳で終わらないこと。耳をさわられて終わる、という形が毎日続くと、合図が出ても近づけなくなります。ここが3つのなかでいちばん抜けやすい手順です。

Point合図が出なかった日を、空にしない

合図はいつ出るか分かりません。合図が出たときにやるのが基本ですが、それだけだと出なかった日に何もしないことになります。1日1回、時間を決めて同じ10秒を通してください。合図が出た日は2回、出なかった日は1回。この形なら、毎日の手順として崩れません。

順番のうち、3番目を省いてしまう家が多くあります。開いて待ったあと、そのまま手を離して立ち上がる。耳を触る一連の流れを、頭で終わらせる。これだけで、翌日の1回目が楽になります。耳のつけ根と頬がこすれやすい子は、このとき耳の裏側を軽く指で撫でておくと、汚れが残っている場所にも気づけます。

記録のやり方を変える|かいた回数ではなく合図の回数

多くの家庭が、かいた回数を数えようとします。これはうまくいきません。見ていない時間のほうが長いので、数が毎日ぶれます。結局今日はよくかいていたという書き方になり、先月と比べられません。

数えるのは、気づいた合図の回数です。合図は「見ている時間帯」に限って数えるので、毎日の条件がそろいます。朝の30分と、夜の30分。この2つの時間帯で、決めた合図が何回出たかだけを書きます。予防のためにできることを、記録の側からも支える形です。

1週間分の記録のかたち
日朝30分の合図夜30分の合図間に合わずにかいた回数
月232
火221
水132
木110
金221

見るのは、いちばん右の列ではありません。左の2列、つまり合図の回数が、2週間でどう動いたかです。合図が減っていれば、その子が耳を気にすること自体が減っています。合図は変わらないのに、間に合わずにかいた回数だけが減っているなら、それは飼い主の反応が速くなっただけです。予防の考え方としては、後者は成果として数えません。

Caution毎日の手順では追いつかないサイン

合図が2週間で増えている、片耳だけ合図が出る、首をかしげたまま戻らない、耳から液体が出ている、耳の入り口が赤い・腫れている、触ると痛がる、においが出てきた、耳を気にして眠れていない。いずれかに当てはまるときは、記録を続ける前に動物病院にご相談ください。毎日の手順は、耳の中で起きていることの代わりにはなりません。予防としてできるのは、耳が気になりにくい条件を整えるところまでです。

毎日のケアでさわるのは、耳の外側と、耳のまわりの毛までです。めくって10秒待つあいだ、その面は一日のうちで唯一、空気に触れて明るいところに出ています。その子は自分で耳をめくれませんし、そこがいま湿っているかどうかも分かりません。めくった手が、そのまま拭く手になります。mofuwaスキンケアミストは電解水100%なので、耳のまわりのように、ほかのものを当てにくい場所にも置けます。合図は予告なく出るので、その場で何を使うか選んでいる時間はありません。棚から出して、めくって、10秒のあいだに一度なでる。ここに置けるのは、どこに付いても手順が止まらないものだけです。布かコットンに含ませて、耳の裏と頬が合わさる面をなでてください。耳の中には入れないでください。

合図に気づく目ができて、10秒の順番が体に入ったら、耳をかく回数の話は記録の側へ移ります。予防のためにできるのは、耳の中を変えることではなく、気になりはじめた時点で毎日同じ手が入る条件をつくることです。朝30分と夜30分の数字が2週間で下がってきたなら、その子は耳を気にしている時間そのものを減らしています。数を書くのをやめる日が来ても、めくって待つ10秒だけは残してください。予防の考え方として最後に残るのは、この10秒のほうです。

Product

mofuwa スキンケアミスト

mofuwa スキンケアミスト

200ml / 3,300円(税込)

アルコール・添加物・香料・界面活性剤・鉱物油・オイル・着色料・防腐剤の8つがフリー。気になる部分に直接なじませて、肌のコンディションを整えます。

商品ページを見る

よくある質問

猫でも合図は出ますか。
出ます。猫は頭を振る動きが小さく、代わりに後ろ足を上げかけて止まる、片耳だけ小刻みに動かす、という形が目立ちます。立ち耳なので耳を開ける手順は不要に見えますが、耳の中まで空気が通っているかは別の話です。めくって10秒待つ流れは、猫でもそのまま使えます。
合図が出るたびに耳を開けると、1日に何回にもなります。
回数が多いこと自体が、そのまま記録になります。1日に5回も6回も合図が出るなら、毎日の手順で追いつく段階を超えています。目安として、朝夜30分ずつで合わせて6回を超える日が3日続いたら、記録を持って動物病院にご相談ください。
合図が1つも見つかりません。
見ている時間帯がずれている可能性があります。かいた場面の時刻を、もう2日だけ書き足してください。それでも見つからないときは、後ろ足を使う動作そのものが減っていて、頭をこすりつけるほうに置き換わっていることがあります。床や家具の角、ケージの柵に頭を押し当てる動きが増えていないか見てください。

本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。