C04悩み解決
季節の変わり目に目やにが増えるのは、なぜか
12月の朝に目頭で見つかる目やには、米粒より小さいのに、指で押しても動きません。8月に同じ場所で見つかるものは、その倍の大きさでも、ガーゼを当てれば一度で取れます。季節の変わり目に目やにが増えると感じるとき、実際に入れ替わっているのは量ではなく硬さのほうです。夏はやわらかく量が多く、冬は硬く量が少ない。同じ量でも冬のほうが「こびりついた」と感じるのは、この硬さの違いによるものです。
季節で入れ替わるのは、目やにの硬さ
目やには、目に入ったものを涙が包んで外へ運び出した跡です。運び出す働きそのものは、夏でも冬でも変わりません。変わるのは、外へ出たあとの乾き方です。ここに季節が効きます。
夏は湿度が高く、出たものが乾く前に次が出ます。前のものがやわらかいうちに次が重なるので、ひとつひとつはやわらかいまま、量だけが増えます。だから拭けば取れます。ガーゼを当てて滑らせるだけで、そのままガーゼの側へ移ります。
冬は空気が乾いています。出た端から水分が抜けて固まるので、量は少ないのに、ひとつひとつが硬くなります。硬くなったものは毛の根元をつかんだまま固まるため、取ろうとすると毛ごと引っぱることになります。目やにが季節で増えると感じるとき、多くの場合、増えているのはこの引っかかりの回数です。
やわらかいものは1回で消えるので、記憶に残りません。硬いものは1回では取れず、指で何度も触ることになるので、そのたびに数えてしまいます。「今年の冬は目やにが増える」と感じたとき、実際に増えているのは触った回数のほうです。まず、その日の目やにを指で押してみてください。動かなければ冬型の硬さです。
やわらかい夏と、硬い冬|同じ量でも違いが出る理由
同じ子でも、季節で目やにの姿は入れ替わります。比べると、次のようになります。
| 見るところ | 夏(湿度が高い) | 冬(空気が乾く) |
|---|---|---|
| ひとつの硬さ | やわらかい。指で押すとつぶれる | 硬い。指で押しても動かない |
| 1日に出る量 | 多い。1日に何度も見つかる | 少ない。朝に1つ2つ |
| 見つかる場所 | 目頭から目の下へ、広がって付く | 目頭の一点に、小さく固まる |
| 拭いたとき | ガーゼの側へそのまま移る | 毛ごと動く。引っぱる感触がある |
| 毛の色への影響 | 湿った状態が続くと変色しやすい | 乾いているので変色は進みにくい |
| 飼い主の感じ方 | 「また出ている」 | 「こびりついている」 |
この表で注目したいのは、量と硬さが逆に動いていることです。量が多い季節ほど手はかからず、量が少ない季節ほど手がかかります。だから「量が増えたから困っている」という感覚は、冬にはあまり当てはまりません。冬に困るのは、量ではなく取れなさのほうです。
この違いは、犬でも猫でも同じように現れます。ただし猫は、自分で前足を舐めて顔をぬぐう時間が長いので、やわらかいうちに自分で取ってしまいます。そのぶん、飼い主の目に留まるのは硬くなったものに偏ります。猫で「冬だけ目やにが増える」と感じやすいのは、この見え方の偏りもあります。
夏は回数、冬は時間|季節で逆になる手の使い分け
硬さが逆なら、やることも逆になります。夏は回数を増やし、冬はふやかす時間を先に作ります。この使い分けを間違えると、夏は追いつかず、冬は毛を傷めます。
夏(やわらかく、量が多い)
- 1日2〜3回に分ける。1回あたりは5秒で終わります。乾く前に出た次のものを、そのつど連れ出すだけです
- 乾いたガーゼで足ります。やわらかいうちなら、水分を足す必要はありません。むしろ濡らすと、目のまわりが湿っている時間が延びます
- 目頭から外へ、一方向に滑らせる。往復させると、いま外へ出たものを目のほうへ戻すことになります
冬(硬く、量が少ない)
- 1日1回でよいので、先に20〜30秒ふやかす。体温くらいのぬるま湯で湿らせた布を、当てたまま動かさずに待ちます。この待ち時間が拭き取りの本体です
- 待ったあとで、はじめて動かす。ふやけていれば、力を入れなくても離れます。離れなければ、もう20秒当て直します
- 2回当てても離れないものは、その日は残す。翌朝もう一度やります。1日で取り切ろうとすると、毛が抜けます
乾いたガーゼで硬い目やにを滑らせると、目やにではなく毛が動きます。毛が引っぱられれば、その子は次から顔を触らせてくれなくなります。触らせてもらえなくなることが、いちばん大きな損です。硬いと分かった時点で、動かす前に待つ手へ切り替えてください。
硬さで決まる、布とぬるま湯の選び方
道具の選び方も、季節ではなく硬さで決めます。その日の目やにを指で押して、つぶれるか動かないかを確かめてから選んでください。
| その日の目やに | 使うもの | 当てる時間 |
|---|---|---|
| 指で押すとつぶれる | 乾いたガーゼか、目の細かい布 | 5秒。滑らせて終わり |
| 押すと少しへこむ | ぬるま湯で湿らせて、固くしぼった布 | 10秒当ててから、滑らせる |
| 押しても動かない | ぬるま湯で湿らせた布。しぼりはゆるめ | 20〜30秒当てたまま待つ |
ぬるま湯は体温くらいにしてください。熱いお湯は目のまわりの皮膚には強すぎますし、その子が驚いて動きます。逆に冷たいままだと、ふやける前に体温で乾いてしまい、待った時間が無駄になります。手の甲に当てて何も感じない温度が目安です。
布は、毛羽が抜けにくいものを選びます。コットンをちぎって使うと、繊維が目のまわりの毛に残ることがあります。硬い目やにを扱う冬ほど、当てている時間が長いので、繊維の残りやすさが効いてきます。
20〜30秒当てたままにするということは、その時間ぶん、布に含ませたものが目のきわに触れ続けるということです。待ち時間を長く取れるかどうかは、布ではなく、含ませたものの側で決まります。冬に増えるのは待つ時間のほうです。洗う回数が減るぶん、目元まわりに汚れが残る日も増えるので、その時間に何が触れているかが効いてきます。mofuwa 目にやさしい涙やけクリーナーには、日本食品分析センターの眼刺激性試験の結果と、清涼飲料水の規格基準をクリアしたという結果が、ふたつ並んでいます。
冬の固まりから水分が抜けても、脂は残ります。毛の根元をつかんで離さないのはそちらのほうで、ふやかす20〜30秒の中身として働くのが01(CLEAN)です。夏に気にするのは逆で、やわらかいまま湿っている時間が長いこと。菌のケアと保湿にあたる02(CARE)は、そちら側に置きます。冬の朝、待つあいだの布に01を含ませておくと、待ち時間の中身が水分だけではなくなります。離れなければもう20秒当て直す、という手順のほうは変えません。やわらかい夏は乾いたガーゼで済む日が多いので、02を1日1回置くだけで足ります。量が増える日でも、当てる時間ではなく回数のほうを足します。目へ直接落とす使い方は想定されていないので、必ず布に受けてから当ててください。
季節と硬さが合わないとき
ここまでの話は、季節と硬さが対応している場合のものです。夏なのに硬い、冬なのにやわらかくて量が多い。この2つは、季節では説明がつきません。空気の乾き方以外の理由で、目やにの出方が変わっているということです。
- 夏なのに硬い:出る量そのものが減っている可能性があります。目の表面を潤す働きの話になるので、家庭のケアの範囲を外れます
- 冬なのに量が多い:乾いた空気で固まるはずのものが固まりきらないほど、次々に出ています
- 色が変わった:透明や薄い茶色から、黄色や緑がかった色へ。硬さとは別の話です
- 片目だけ硬い、片目だけ多い:左右で空気の乾き方は変わりません。季節では説明がつきません
季節の変わり目は、こうした変化がちょうど紛れやすい時期でもあります。3月と11月は、やわらかい日と硬い日が混ざります。混ざること自体は自然ですが、その混ざり方に片寄りがある場合、たとえば片目だけがいつも硬いといったときは、季節のせいにしないでください。
目やにの色が黄色や緑がかっている、片目だけ増えた、目を開けにくそうにしている、白目が赤い、まぶしがる、目のまわりが腫れている、前足でこすり続けている、元気や食欲が落ちている。いずれかが見つかったときは、季節による違いとして様子を見ないでください。3月や11月のように硬い日とやわらかい日が混ざる時期でも、硬い日だけが増えるようなら、次の季節を待たずに動物病院へ連絡してください。
相談するときは、いつから、どちらの目か、その目やには硬いのかやわらかいのか、1日に何回見つかるかを伝えてください。硬さは飼い主にしか分からない情報です。指で押した感触を言葉にしておくだけで、経過の説明がずいぶん具体的になります。
春になってやわらかい日ばかりに戻っても、指で押して硬さを確かめる一手は続けてください。押した日をカレンダーに書いておくと、その子が何月から硬くなり、何月に戻るかが、2年目には分かります。そこまで分かれば、冬の朝にぬるま湯を用意しておくかどうかを、前の晩に決められます。ひと冬ぶん、朝の手間が減ります。増えるのが量なのか硬さなのかを、その年ごとに言い当てられるようになります。
Product
mofuwa 目にやさしい涙やけクリーナー
1,870円(税込)
眼刺激性試験をクリアした2剤構成。01(CLEAN)で目やにと涙の跡を浮かせ、02(CARE)で拭いたあとの環境を整えます。
商品ページを見るよくある質問
- エアコンをつけている部屋では、夏でも冬の目やにになりますか。
- なります。効いているのは季節そのものではなく、その子のまわりの空気がどれだけ乾いているかです。夏に冷房を強くかけている部屋で過ごす時間が長ければ、目やには硬い側に寄ります。判断は暦ではなく、その日の目やにを指で押した感触で決めてください。
- 梅雨の時期は、夏と冬のどちらの手を使えばいいですか。
- 湿度が高いので夏の手で構いませんが、量が増えるぶん、目のまわりが湿っている時間が長くなります。乾いた布で拭いたあと、そのまま5秒だけ押さえて水分を移してください。濡れたままにしておくと、毛の色が変わりやすくなります。
- 拭き取りは、1日何回までなら増やしていいですか。
- 回数の上限より、1回の長さのほうを守ってください。5秒で終わる拭き取りなら1日3回まで増やせますが、1回に30秒も顔を押さえるやり方は1日1回までにします。嫌がられた時点で、その日の残りは中止してください。翌日の1回目ができなくなるほうが痛手です。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
