C01ブランド/開発ストーリー

出ないという声で、形を変えた|中身ではなく、持ち手を直した

公開日 2023年8月6日|文=mofuwa編集部

明るい部屋の淡い色のソファで、静かに横になっている淡い毛色の犬
手の中で起きていたことは、中身の側では起きていませんでした。写真:https://kaboompics.com//Pexels

指を離しても霧が出ず、同じところをもう2回押した、という声が届いていました。中身は半分以上残っているのに出ない。使う側から見れば、これは製品の不良です。ところが、うちが動かせない場所はまさに中身のほうでした。そこで手を入れたのが容器です。この記事では、スキンケアミストの容器を引き金式から指で押す式へ改良するまでに、届いた声をどう仕分けたのかを書きます。

押しても霧が出ない日がある|スキンケアミストの容器を改良した背景

以前の mofuwa スキンケアミストは、引き金を握り込むトリガータイプの容器でした。手のひら全体でボトルを持ち、指をかけて引く。ホームセンターの散水用の道具と同じ持ち方です。この方式は一度にたくさん出せるかわり、握りが浅いと途中で止まります。出ないことがある、という声はここから来ていました。

使う側から見ると、これは中身の話として見えます。ボトルを振ってみて、残量を確かめて、それでも出ないなら製品がおかしいと考えるのが自然です。容器で起きた不調は、中身の評価として記憶に残ります。2回3回と押し直しているあいだに、その子はもう別の部屋へ行っています。

困るのは、この1回が毎日の側にあることです。朝に1回、気になったときに1回。1日に何度も手に取るものだからこそ、10回のうち1回の不調でも「出ないことがある容器」として覚えられます。毎日続けてもらう前提でつくっているのに、続ける手前でつまずいていました。

Note声は、出どころを書いて届くわけではありません

届く言葉は「出ませんでした」です。容器の方式が原因だとは書かれていません。どこで起きたことなのかを分けるのは、受け取った側の仕事です。同じ一文が、中身の不良として読めるし、持ち手の設計の話としても読めます。

3つの声を出どころで分ける|スキンケアミストの容器と中身を切り離す考え方

同じ時期に届いていた声は、大きく3つでした。並べてみると、それぞれ出どころが違うことが分かります。

届いた声と、その出どころ
届いた声出どころうちがやったこと
においが気になる中身の性質。電解水そのものから、わずかに塩素のようなにおいを感じることがあります性質の説明で返しています。品質の異常ではありません
押しても出ないことがある容器の方式。引き金の握り込みが浅いと止まります持ち手を改良しました
1回で変わった感じがしない使い方の案内。1回で大きく動くものとしてつくっていません1日数回、まずは2週間という目安を示しています

3つのうち、形の側で直せたのは真ん中の1つだけです。においは水の性質そのもので、消すには中身に何かを足すことになります。変化の出かたは、使う日数の話なので案内で埋めます。容器の改良に手をつけたのは、それが唯一、中身を動かさずに直せる場所だったからです。

この仕分けをしないと、たいてい中身が動きます。においの声に香料で答え、出ない声に濃度で答え、変わらない声に成分の追加で答える。どれも早く答えの形になりますが、そのたびに元の水から離れていきます。声に答えた回数と、中身が元から離れた距離は、そのまま比例します。

水を動かせないという前提|スキンケアミストの容器を改良した理由

中身を動かさないというのは、こだわりの話に聞こえます。実際はもっと単純で、動かすと積んだものがやり直しになるからです。

スキンケアミストの中身は電解水だけです。三室ダブルイン型の電気分解(特許5253483)でつくった水で、槽を3つの部屋に分け、電解のために入れた物質が取り出す水の側へ混ざらない構造になっています。確かめ方も、製品ごとではなく原料の水に当てています。人が飲む飲料に当てはめられる規格基準の項目を原料の電解水で確認し、菌については16の菌種とウイルスを対象に、試験時間30秒から60秒で生菌が検出されなかったという結果があります(江東微生物研究所/日本食品分析センター/ユニオンバイテック/日本繊維製品品質技術センター)。

Cautionこの試験条件は、水について答えたものです

生菌の結果は決められた試験条件のもとで水そのものを測ったもので、犬や猫の体に使ったときのことを示した数字ではありません。特許5253483も技術の登録です。中身を動かせない理由としてここに置いているだけで、効きめの話として読まないでください。診断と処方は動物病院の領域です。

この土台は、父の代から積み上がってきたものです。前身の株式会社レドックスで電気分解のつくり方ができ、エビデンスが揃うまで事業にしないと決めて、15年かけて20を超える大学と研究機関との研究を重ねました。株式会社ワンテンスができたのは2019年です。処方を1つ動かせば、この積み上げのどこからかをやり直すことになります。声に早く答えるために動かせる場所ではありません。

だから、直せる場所は外側しかありませんでした。容器の改良という選び方は、器用さの話ではなく、残っていた選択肢がそこだけだったという話です。中身を固定したことが、結果として形を直し続ける会社をつくりました。

引き金から指の腹へ|スキンケアミストの容器を改良して分かった経験

改良したのは押し方です。引き金を握り込むトリガータイプから、指の腹で押すフィンガータイプへ替えました。出かたも変わり、細かいミストが出るようになっています。押しても出ないという不調は、この改良で大きく減りました。毛の上でとどまらず、地肌のほうへ直接かけやすくなったのも、粒が細かくなったぶんです。

改良で入れ替えたものと、据え置いたもの スキンケアミストの容器を改良したときに、手を入れた側と動かさなかった側を左右に並べた図です。左は声で動き、右は試験のほうを見て決めます。 同じ1本のうち、外側だけを替えました 入れ替えたもの 引き金式から指で押す式へ 霧の粒が細かくなった 出ないという不調が減った 地肌へ直接かけやすくなった 据え置いたもの 電解水だけという中身 原料の水に当てた試験条件 特許5253483の構造 口に入る前提という出発点 右の列を動かさなかったので、左の列だけで答えを出しています
入れ替えたのは左の列だけです。右の列は1つも動いていません。

経験として残ったことを3つ書いておきます。どれも、次に別の商品で声が届いたときの手順になっています。

容器の改良は、開発のなかでいちばん地味な仕事です。新しい成分の話にもなりませんし、つくり方が変わったわけでもありません。それでも、毎日の1回が止まらなくなることのほうが、家では先に助かります。

形は声で、中身は試験で|グルーミングスプレーにも引いてある線

この線引きは、mofuwa スキンケアミストだけの話ではありません。mofuwa グルーミングスプレーにも同じ線が引いてあります。

グルーミングスプレーは、毎日きれいにしてあげたいという側から生まれた1本です。犬も猫も体から脂が出るので、前の晩にきれいにしても朝には同じ場所が戻っています。散歩に行けば土やほこりも乗ります。それでもシャンプーを毎日やるのは手間がかかり、サロンへ毎日通うこともできません。吹いて梳かすだけの1本が、その毎日を受け持ちます。舐める前提でつくっているので、かけた量を数える必要もありません。

声で動かす場所と、動かさない場所
動かす場所何を見て決めるか
容器の方式・霧の粒の細かさ届いた声と、家で止まっている場面
使い方の案内・続ける日数の目安同じ質問が何度届いたか
中身の電解水とそのつくり方試験条件と検査機関。声では動かしません

出ないという声は、中身の否定として届きました。読み替えて、直したのは持ち手のほうです。中身を守るために形を変えたというより、形しか変えられなかったから形を変えたという順番です。それでも毎日の1回は止まらなくなりました。

Product

mofuwa グルーミングスプレー

mofuwa グルーミングスプレー

300ml / 2,970円(税込)

特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。

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本記事は商品の情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。掲載している検証データは特定条件下での試験結果であり、すべての環境で同じ結果を保証するものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。