C05犬種・猫種別ケア
スコティッシュフォールドの抜け毛|短毛・長毛のブラッシング頻度と3つの習慣
スコティッシュフォールドの抜け毛は、1年を通して少しずつ出て、春と秋の換毛期に増えます。毛が抜けること自体は止められませんが、抜けた毛を被毛の中に残さずブラシで先に取っておけば、部屋に落ちる毛も、毛づくろいで飲み込む毛も少なくできます。スコティッシュフォールドには短毛の子も長毛の子もいて、手入れの頻度と道具はそこで変わります。この記事では、毛質ごとのブラッシングの頻度とやり方、嫌がらせずに続けるコツ、ブラッシング前のひと手間を、3つの習慣として順にまとめます。
短毛と長毛、換毛期で変わる|スコティッシュフォールドの抜け毛の出方
毛が抜けて地肌が見える場所がある、皮膚が赤い・かさぶたがある、同じ場所をなめ続ける、歩き方がぎこちない、元気や食欲が落ちている。こうした様子があるときは、ブラッシングを増やす前に動物病院で診てもらってください。
スコティッシュフォールドの抜け毛は、猫種として特別な手入れがいる量ではありません。アメリカの猫種登録団体 CFA の猫種紹介 は、この猫種も抜け毛はあるものの、短毛なら週1回ほどのコーミングで被毛を保てるとし、長毛はもつれを防ぐためにもっとこまめな手入れが要ると説明しています。抜け毛は1年を通して出て、春と秋に多くなります。
動物病院グループ VCA の猫の被毛ケアの解説でも、家の中で暮らす猫は、下毛と上毛を1年を通して少しずつ落とすとされています。だから「換毛期だけブラシを出す」より、ふだんの頻度を決めておいて、換毛期に回数を足すほうが、抜け毛を溜めずに済みます。換毛期とそれ以外でケアをどう変えるかは、換毛期とそれ以外のケアの違いにもまとめています。
スコティッシュフォールドというと、短毛の丸い姿が先に浮かぶかもしれません。けれど CFA の猫種標準 には短毛と長毛の両方が載っています。短毛は密で厚みがあり、体に沿って寝るのではなく、毛の密度で体から立ち上がるように生えます。長毛は体の毛が長く、首まわりの飾り毛や、ふさふさした尾、後ろ脚の付け根の長い毛が特徴です。同じスコティッシュフォールドでも、抜け毛の残り方と手入れの頻度は毛質で変わります。
| 被毛 | 毛の特徴 | ブラッシングの頻度の目安 | 気をつけたい場所 |
|---|---|---|---|
| 短毛 | 密で厚みがあり、体から立ち上がる | 週1回ほど。換毛期は回数を足す | 根元に残る抜け毛。表面をなでるだけで終えない |
| 長毛 | 体の毛が長く、首まわり・尾・後ろ脚の毛が多い | 毎日が目安(もつれを防ぐため) | 脇の下・内股・耳の後ろのもつれ |
| まとめると | 毛質でまず頻度を決める | 換毛期はどちらも回数を足す | 短毛は根元、長毛はもつれやすい場所を先に見る |
ここで分けておきたいのが、抜け毛と脱毛です。Merck Veterinary Manual の飼い主向け解説は、新しい毛が生えるのにあわせて古い毛が抜けるのは自然なことで、はげた部分や左右対称に薄くなる様子を伴わなければ、生え替わりの一段階である可能性が高いとしています。反対に、地肌が見えるほど抜けている、左右対称に薄くなっている、かゆがる、赤みやフケがあるときは、ブラッシングで何とかする抜け毛とは別のものとして扱います。
International Cat Care は、スコティッシュフォールドがもつ遺伝子の変化が軟骨の発達に影響し、関節の痛みにつながることがある(骨軟骨異形成症)と説明しています。痛みのサインのひとつとして挙げられているのが、毛づくろいがいつもより減ることです。程度は子によって違い、はっきりした様子が出ない子もいます。自分で毛づくろいする量が減れば、抜けた毛はそのぶん被毛に残ります。VCA も、年を重ねた猫や体の重い猫は自分での毛づくろいが難しくなることがあるとしています。
毛質に合わせたブラシと頻度|スコティッシュフォールドの抜け毛を減らす習慣1
1つ目の習慣は、毛質に合ったブラシを決めて、ブラッシングの頻度を先に固定することです。短毛のスコティッシュフォールドなら、表面をなでるだけで終わらず、根元に残った抜け毛まで届く道具を選びます。VCA は、短毛には硬めの毛のブラシ、中〜長毛には歯の長い金属のコーム、とくに歯が互い違いに並んだものを挙げています。ゴムの突起で抜け毛を絡め取るラバーブラシも、短毛向きの道具です。
-
首の後ろから背中へ、毛の流れに沿って
触られて落ち着きやすい場所から始めます。最初に嫌がりやすい腹や脚へ行かないことが、順番のいちばんのコツです。短毛はブラシを軽く当てて根元まで届かせ、長毛は毛先から少しずつほぐして根元へ進めます。
-
体の側面と胸
上から下へ、毛の流れに沿ってとかします。力を入れると地肌をこするので、毛先が少し倒れる程度で十分です。ブラシに毛が付かなくなったら、その場所は終わりです。
-
脇の下・内股・耳の後ろを確かめる
VCA は、脇の下、内股の付け根、耳の後ろにもつれや毛のかたまりがないかを毎日見るよう勧めています。長毛のスコティッシュフォールドでは、ここがもつれの出やすい場所です。横になってくつろいでいるときに、届く範囲だけで構いません。
-
仕上げにコームを通す
ブラシのあとに目の細かいコームを通すと、根元に残った抜け毛が引っかかるので、取り残した場所が分かります。引っかかったところだけ、もう一度ブラシを戻します。
-
取れた毛は、その場でまとめて捨てる
床に置いたままにすると、またその子の体や寝床に戻ります。ブラシから外した毛は、その場でごみ箱へ。
換毛期は、ブラシに付く毛の量が目に見えて増えます。その間は回数を足し、付く量が落ち着いたら、ふだんの頻度に戻す。この決め方にしておくと、季節ごとに迷いません。長毛の子は、換毛期に抜けた下毛が残るともつれのもとになるので、毎日のブラッシングを欠かさないようにします。
嫌がる前に終える|スコティッシュフォールドの抜け毛ケアを続ける習慣2
2つ目の習慣は、1回で全身をやりきろうとせず、その子が嫌がる前に終えることです。1回の長さに決まった正解はありません。背中だけで終わる日も、30秒ほどで切り上げる日もあってかまいません。VCA も、嫌がるそぶりがあれば短く切り上げ、もつれを強く引っぱらないよう注意を促しています。短い回を重ねるほうが、次にブラシを見せたときに逃げられずに済みます。
- 抱え込んで仰向けにしない:腹や内股は、その子が横になってくつろいでいるときに届く範囲だけで十分です
- 脚を無理に曲げ伸ばししない:関節に痛みを抱えている子もいます。とかしやすい姿勢に動かすのではなく、いまの姿勢で届く場所から
- もつれは引っぱらない:根元を指で押さえて地肌が引っぱられないようにし、毛先側から少しずつほぐします
- 固まった毛のかたまりをはさみで切らない:VCA は、はさみではなくバリカンを使うよう勧めています。ひどいもつれは、トリマーに任せる範囲です
- 終わったら、その子の好きなことにつなげる:おやつや遊びで終わると、ブラシが嫌なことの合図になりにくくなります
もう一つ、続けにくくなる理由が静電気です。空気が乾く季節は、ブラシを通すたびにパチッとして毛が立ち、抜けた毛がブラシから舞い戻ります。乾いた毛はブラシに引っかかりやすく、長毛では毛先のからみから、もつれにつながることもあります。ここで効いてくるのが、ブラッシングの前のひと手間です。
ブラッシングの前にひと手間|グルーミングスプレーで整えるスコティッシュフォールドの被毛
3つ目の習慣は、ブラシを入れる前に被毛を整えておくことです。猫は自分で毛づくろいをしますが、根元に抜け毛が残った場所や、皮脂でべたついた毛は、舌だけではきれいになりきりません。毎日きれいにしてあげたい。でも、お風呂は猫にとって負担が大きい。その「毎日」を手軽に続けられる形にしたのが、mofuwa グルーミングスプレーです。
中身はアルカリ電解水で、清涼飲料水の規格基準をクリアしています。ブラッシングのあとにその子が毛づくろいを始めても、口に入ることを前提にしてつくられているので、使う量を気にしすぎずに済みます。使う順番は、ブラシの前です。被毛に軽く湿り気を与えてからとかすと、静電気の起きにくい状態でブラッシングできます。余分な皮脂は電解水と混ざり合って(乳化して)ふき取りやすくなるので、ブラシや手のひらに付いた汚れと一緒に、抜けた毛を外へ出せます。
吹きかけ方にもコツがあります。スプレーの音に驚く子には、体に直接向けず、手のひらや柔らかい布に吹いてから、首の後ろから背中へ毛の流れに沿ってなでてください。長毛は毛先から、短毛は根元までなじむように。目や鼻のまわりには向けません。炎症や出血がある場合は使用せず、獣医師にご相談ください。
グルーミングスプレーは、抜け毛そのものを止めるものではありません。役目は、ブラシが通りやすく、抜けた毛を取りやすい被毛に整えることです。抜ける量を決めているのは換毛のリズムで、手入れで変えられるのは、抜けた毛が被毛や部屋に残る量のほうです。
| mofuwa グルーミングスプレー | 猫用 mofuwa グルーミングウォーター | |
|---|---|---|
| 容器 | スプレー(吹きかけるときに音が出る) | 音の出ないボトル。直接塗るタイプ |
| 使い方 | 被毛に吹きかける/手や布に吹いてからなでる | コットンや手に含ませて、やさしく拭く |
| 向いている場面 | ブラッシングの前に、背中から全身へ広く | スプレーの音を嫌がる子。口まわりや手足など狭い場所 |
| まとめると | 音を気にしない子はこちら | 音で逃げる子はこちら |
スコティッシュフォールドだから猫用を選ぶ、という決め方はしなくて大丈夫です。分かれ目は、猫種ではなく音への反応です。吹きかける音で逃げてしまう子なら、音の出ない猫用グルーミングウォーターで同じひと手間ができます。
換毛期が過ぎても変わらないとき|スコティッシュフォールドの抜け毛で動物病院に伝えること
ブラッシングを続けても変わらない抜け方や、地肌の変化を伴うものは、回数を増やして追いかけず、動物病院で原因を確かめてもらいます。英国の動物病院チャリティ PDSA の解説 は、猫の脱毛の原因として、ノミやアレルギーによるかゆみ、ストレスによるなめすぎ、体の痛み、細菌や真菌の感染、甲状腺などホルモンの病気を挙げています。幅が広いので、家でのチェックだけで原因を決めることはできません。
- 地肌が見えるほど抜けている、左右対称に薄くなっている:Merck Veterinary Manual が、生え替わりと分けて見るよう挙げている形です
- 赤み・かさぶた・フケがある、かゆがる:猫はかゆみを隠すことがあるので、なめる回数の変化も見てください
- 同じ場所をなめ続ける、かじる:なめすぎで毛が薄くなることもあります
- 毛づくろいが減った、丸くなって眠らなくなった、跳び乗りをためらう、歩き方がぎこちない:International Cat Care が関節の痛みのサインとして挙げている様子です
- 元気や食欲、飲む量が変わった:抜け毛より先に、体全体の様子を伝えてください
伝えるときは、いつから、どの場所が、どう変わったか(抜け方・地肌の様子・なめているかどうか)と、ブラッシングの頻度や道具を変えたかを整理しておくと、話が早く進みます。地肌の様子は日によって変わるので、気づいた日にスマートフォンで写真を撮っておくと比べられます。
1年を通して続ける形|スコティッシュフォールドの抜け毛と暮らす毎日のブラッシング
スコティッシュフォールドの抜け毛は、なくすものではなく、溜めないものです。短毛なら週に一度、長毛なら毎日、ブラシの前にグルーミングスプレーでひと手間をかける。換毛期にだけ回数を足していけば、次の春と秋には、ブラシに付く毛の量でその子の季節の変わり目が分かるようになります。
Product
mofuwa グルーミングスプレー
300ml / 2,970円(税込)
特許電解水を使った、吹きかけてそのまま梳かせるケアスプレーです。無香料・界面活性剤不使用。ブラッシング前や散歩のあと、毎日きれいにしておきたいときに。
商品ページを見るよくある質問
- スコティッシュフォールドは抜け毛が多い猫種ですか?
- 特別に多い猫種ではありませんが、1年を通して抜け、春と秋の換毛期に増えます。猫種登録団体 CFA は、短毛なら週1回ほどのコーミングで被毛を保てるとしています。長毛の子はもつれやすいので、毎日の手入れが目安です。
- ブラッシングの頻度はどれくらいがいいですか?
- 短毛は週1回ほど、長毛は毎日が目安で、換毛期はどちらも回数を足します。1回の長さは決めなくてかまいません。嫌がる前に終えて、回数で足すほうが続きます。
- グルーミングスプレーを使うと、抜け毛は止まりますか?
- 抜け毛そのものを止めるものではありません。ブラッシングの前に使うと、静電気の起きにくい状態でとかせるので、抜けた毛を被毛や部屋に残しにくくなります。抜ける量を決めているのは、生え替わりのリズムのほうです。
- 抜け毛と脱毛は、どう見分けますか?
- 地肌が見えるほど抜けている、左右対称に薄くなっている、かゆがる・赤みがあるときは、生え替わりの抜け毛とは別のものかもしれません。原因は家庭では絞りきれないので、動物病院で確かめてもらってください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
