C01ブランド/開発ストーリー
洗わないという選択肢を、当たり前にしたい
犬と猫のケアの話は、たいてい「どう洗うか」から始まります。ただ、実際の暮らしを数えてみると、洗う日は月に1回か2回。残りの28日は洗いません。洗わない日のほうが圧倒的に多いのに、その日の手順はあまり語られてきませんでした。この記事では、洗わないという選択肢を当たり前にしたい、という話を書きます。
洗う日は、年に十数回しかない
まず数えてみます。犬のシャンプーの目安は、一般に月1回から2回とされています。仮に月2回のペースを守れたとしても、1年で24日。月1回なら12日です。猫にいたっては、生涯ほとんど洗わない子も珍しくありません。猫は自分で毛づくろいをする動物なので、健康であれば洗う機会そのものが少なくて済む、と説明されることが多いためです。
| 区分 | おおよその日数 |
|---|---|
| シャンプーをする日 | 12〜24日 |
| 洗わない日 | 341〜353日 |
つまりケアの実態は、9割以上が「洗わない日」でできています。それなのに、ケア用品の売り場も情報も、洗う日のためのものが中心でした。棚に並ぶのはシャンプーとコンディショナー、調べて出てくるのは洗う頻度と洗い方の記事。1年の9割を占めるほうの日が、ほとんど語られてこなかったことになります。
シャンプーは必要です。汚れや皮脂がたまれば落とすしかありません。ここで言いたいのは、洗う日と洗わない日は別の課題を持っているということです。同じ道具で両方をまかなおうとすると、どちらかが雑になります。
頻繁に洗えば良くなる、とは限らない
においや汚れが気になると、洗う回数を増やしたくなります。ただ、犬と猫の皮膚は人よりはるかに薄いことが知られています。
- 皮脂は落としすぎると戻ろうとする:足りない状態が続くと、体は補おうとします
- 洗うたびに乾かす負担がある:ドライヤーの音、時間、押さえられること。本人にとっては洗う以上に負担になることがあります
- 回数が増えるほど続かない:飼い主の側の手間が増え、結局どこかで途切れます
- 1回あたりが雑になる:頻度を上げると、すすぎや乾かしを短く済ませたくなります。回数と丁寧さは、たいてい両立しません
多くのメーカーが低刺激の洗浄成分を開発してきたのは、この問題があるからです。mofuwaが選んだのは、少し違う方向でした。洗う回数を増やさずに済むよう、洗わない日の手を増やすという方向です。
同じ「負担を減らす」でも、洗う日そのものを軽くするのか、洗う日の間隔を無理なく空けられるようにするのか、という違いがあります。私たちが後者を選んだのは、単純に日数の話です。年に十数日をどれだけ改善しても、残りの340日以上は変わりません。数が多いほうを整えたほうが、暮らし全体に効くと考えました。
洗わない日を、3つに分けて考える
「洗わない日は何もしない日」ではありません。やることを3つに分けると、組み立てやすくなります。
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拭く・湿らせる
汚れを溜めないための手順です。ミストで湿らせてから拭くと、乾いた布でこするより毛への負担が減ります。全身でなく、汚れやすいところだけで十分です。口のまわり、足の先、おしりのまわり。乾いたまま拭こうとすると、汚れが毛にこすりつけられて広がるだけになりがちです。
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とかす
抜け毛と絡まりを溜めないための手順です。とかす前に湿らせておくと、毛が切れにくくなります。毛玉になってからほぐすより、なる前のほうがずっと楽です。絡まりは日が経つほど根元の側で固まっていくので、あとでかかる手間は、放っておいた日数のぶんだけ増えていきます。
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におい・水分の手当て
気になる部位だけを対象にします。口まわり、耳のうしろ、足の裏、肉球。全身を洗うほどではないけれど放っておきたくない、という場所です。どれも本人が自分で手入れしにくい、あるいは湿気がこもりやすいという共通点があります。
この3つは、どれも5分かかりません。洗うことの代わりではなく、洗うまでの日数を無理なく伸ばすための手順だと考えてください。全身をやらないと最初に決めておくことが、続けるうえではいちばん大事です。手順が重いと、忙しい週にまるごと飛びます。飛んだ日が続くと、結局は洗う日にまとめて負担が戻ってきます。
「洗えない」家庭は、思っているより多い
もうひとつ、はっきり書いておきたいことがあります。洗いたくても洗えない家庭が、たくさんあります。
- 高齢の犬・猫:立っていられない、体をひねれない、体力がもたない
- 大型犬:家庭の浴室に入らない、押さえきれない、乾かすのに何十分もかかる
- 多頭飼い:頭数分の時間が確保できない
- 賃貸住宅:浴室を使うことに制約がある
- 介護中・持病がある子:濡らすこと自体が負担になる
- 寒い季節:乾くまでの時間が長くなり、そのあいだずっと本人が寒い思いをする
これらは例外ではありません。犬と猫の高齢化が進むなかで、むしろ標準に近づいている条件です。若くて、小さくて、1頭だけで、浴室も時間も自由に使える。その前提のほうが、いまは少数派になりつつあります。
洗えないことを負い目に感じている方に、よくお会いします。ただ、洗うことは目的ではなく手段です。清潔であればよいのであって、洗わなければならないわけではありません。
当たり前にするには、道具のほうが要る
洗わないという選択肢を当たり前にするには、考え方を変えるだけでは足りません。その日に使える道具が、手の届くところにある必要があります。
mofuwaが作ってきたものを並べると、ほとんどが洗わない日のための道具です。ブラッシング前のスプレー、拭くためのミスト、毛玉をほぐすためのジェル、部位ごとのクリーナー。シャンプーは、あとから加わったほうでした。
そのシャンプーも、洗う日を増やすために作ったものではありません。年に十数回しかない日の洗い方が、次に洗うまでの日数を決めています。2つめに書いたとおり、皮脂は落としすぎると戻ろうとします。強く落とした回ほど、次にべたつきが気になるまでが短くなる。洗う日と洗わない日は別の課題ですが、つながっているのはこの一点です。
だから mofuwa モイストシャンプーは、使い方のほうを先に決めてあります。爪を立てて泡を押し込むのではなく、指の腹で地肌をマッサージするように動かす。力で落とす前提の作りになっていないので、洗い上がりを戻すためのトリートメントの工程も要りません。工程が1つ減ると、その子が浴室で耐える時間が、そのぶん短くなります。1年で12日か24日。その日の数分をどう使ったかが、残りの341日のケアを軽くも重くもします。
「洗わない日のケア」という言い方が特別に聞こえるうちは、まだ選択肢になりきっていないのだと思います。ごはんを毎日あげるのと同じくらい、当たり前の位置に置きたいという話です。当たり前になるまでには、道具と、それを使う手順と、それを口に出しても変に思われない空気の3つが要ります。ひとつでも欠けると、結局「本当は洗ったほうがいいんですよね」に戻ってしまいます。
洗う日は大事です。そのうえで、残りの350日をどう過ごすか。そちらを普通に話せるようにしていきたいと思っています。
Product
mofuwa モイストシャンプー
300ml / 3,410円(税込)
アミノ酸系の洗浄成分で11成分無添加。天然由来の抗炎症成分7種とアミノ酸4種を配合し、原料の水には、精製水で薄めていない電解水を使っています。
商品ページを見るよくある質問
- 犬のシャンプーはどのくらいの頻度が適切ですか?
- 一般には月1回から2回が目安とされますが、犬種、皮膚の状態、季節、暮らし方で変わります。年齢や持病がある場合はとくに、かかりつけの動物病院にご相談ください。
- 洗わない日は何をすればよいですか?
- 拭く・湿らせる、とかす、気になる部位を手当てする、の3つに分けると組み立てやすくなります。どれも5分程度で終わります。洗う代わりというより、次に洗うまでの日数を無理なく伸ばすための手順です。
- 高齢で洗えない場合、清潔を保てますか?
- 洗うことは手段のひとつであって、目的ではありません。部位ごとに拭く、湿らせてからとかす、といった方法で汚れを溜めない工夫はできます。体調に不安がある場合は、動物病院に相談しながら進めてください。
本記事は日常のお手入れに関する情報提供を目的としており、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。皮膚や体調に異常が見られる場合は、自己判断せず動物病院にご相談ください。
